三人の鼎談としてはこの前に「映画であればどこからでも話は始まる」があり、この本はその続編とでも言うべ
きもの。山田宏一氏、 蓮實重彦氏が相手なので、一筋縄ではいかないかなりディープで毒のある映画談義
を行っている。
自分は長らく淀川長治という人を軽く見てしまっていたところがあったけど、この本および前著を読んでその認
識を一変、慙愧に耐えない。
たしかに「カビリア」など昔のサイレント映画についての言及が多いけど、レンタルショップや東京国立近代美
術館フィルムセンターを丹念に回っていると結構見れたりする(もちろんなくなってしまった映画も数多くあるけ
ど)。
あと淀川氏がこよなく愛しているヴィスコンティについて一章丸ごと語ってくれておりこれもうれしい。ゴダールと
ロッセリーニが映画を破壊したという淀川氏の言葉は彼らに対する最大の賛辞になるかと思う。