既にネガティブ・レビューが散見されますが、私も概ね同意です。
著者は大変キャリアの長い作家・コラムニストですね。
失礼ながら、大家でもなければ小家でもない、中家です。
出版界の現場やその周辺は、必ずしも優秀な作家、編集者、あるいは読者で形成されている訳ではない。
むしろ、数多の無教養者(その多くが、自称知識人です。)で成立しているのが、現状です。
小林は長らく、そのような層の需要に応対した書き手でした。
不勉強な大衆の一部を慰撫するような。
何も、小林を卑下している訳ではありません。
昨今の低レベル・無教養・下品・無責任な出版界・ネットの現況を鑑みれば、
小林は遥かに知的で、誠実です。潔いと言ってもいい。
しかし、そろそろ消えてしまいそうな気配を感じます。
本書で綴られているのは、要するに老人の小言です。間違ってもクロニクル(年代記)などではない。
それも下品な。
往年の永井荷風の悪性の劣化版です。
ボロボロ。
無残。