これを書いている現在、9期メンバーを迎えて初の全国ツアー真っ最中のモーニング娘。であるが、「気まぐれプリンセス」から、9期メンバーを迎えた新体制の第1弾シングル「まじですかスカ!」までのビデオ・クリップをまとめて収録した本作は、モーニング娘。の歴史の中でも重要なメンバー変動があった時期のPVを収めた作品となった為、ひとつの時代の移り変わりを感じさせる内容となった。
2009年秋「ナインスマイル」ツアーの最中に発売され、久住小春のラスト・シングルとなった「気まぐれプリンセス」、大人びた雰囲気でカッコ良くキメる「女が目立って なぜイケナイ」、大自然と大空を取り込んだ雄大な作りの「青春コレクション」、亀井絵里、ジュンジュン、リンリン参加の最終曲「女と男の ララバイゲーム」、9期メンバー4人を迎え明るく弾ける「まじですかスカ!」の5曲に加え、各PVのヴァージョン違い、CM集などを特典映像として収録。2009年秋から2011年春までは、数回のメンバー変動があった時期なので、こうして1年半分のビデオ・クリップを連続して観ただけで「気まぐれプリンセス」辺りの曲になると懐かしさを感じる次第。更に、個性豊かなメンバーによって構成されるのがモーニング娘。である為、久住、亀井、ジュンジュン、リンリンが居た時代のカラーと、9期メンバーが現在のモーニング娘。に持ち込んだカラーが明確に表れているようで興味深い。また、この「映像ザ・モーニング娘。 〜シングルMクリップス〜」シリーズもここ数年は、発売時の最新グループ・ショットのみがジャケットになっていたが、本作は現行メンバー9人と卒業メンバー4人がコーラージュされたデザインが使用されている点が意外であった。
今となっては記憶も定かで無いが、確か「プラチナ9DISCO」の大阪公演での事だったと思う。たまたま隣のホールで先輩・安倍なつみが出演しているミュージカルが上演されており、双方の公演が始まるまでの空き時間を利用し、安倍なつみがモーニング娘。の楽屋を訪れ、差入れや「何か困っている事は無いか」といった心配の言葉をメンバーに掛けたらしい。同日、昼公演のアンコールでラストの曲を歌う前にてリーダー・高橋愛から、その経緯と先輩の気遣いに対する感謝の言葉が述べられ、その最後に言った「今のモーニング娘。は、先輩方に自慢できるモーニング娘。じゃないかと思います。」という言葉が今でも印象に残っている。当時、9人編成だったモーニング娘。は確かに「プラチナ9DISCO」でステージの質が、またひとつ頂点を迎えていた思うし、その言葉は納得できるものだった。多くの先輩がモーニング娘。の時代を築き、後輩へと伝統を受け継ぎ卒業して行った。そして現在、9期メンバーという新たな人材を迎えたモーニング娘。は、新体制の9人で新時代を築き始めた。この9人で、これからも卒業した偉大な先輩に自慢できるモーニング娘。であり続けて欲しいと思う。