メタローグ
「映像を見る」という主体的経験の本質とその変容を明らかにすることが本書の目的だ。映像は<光>によって現実を変える魔術として誕生した。デジタル化によるマルチメディアの登場という革命期にあたる現在、この映像の本質は<光>から<記憶>へとシフトすることがもとめられているのではないか、と著者は言う。つまり映像を<身体><社会><記憶>との関係において見てゆきながら、一九世紀の心霊写真も名作映画も、文学者のSF的な発明も、作品評価から離れて、映像の本質を探るための素材として取り上げられる。映画『ショアー』、写真家バフチャルに、「記憶」を本質とする映像の可能性をみる。(中山修一)
『ことし読む本いち押しガイド1999』 Copyright© メタローグ. All rights reserved.
内容(「BOOK」データベースより)
「映像を見る」とは、いかなる営みなのか?「光」によって現実を変える魔術、映像。本書は情報のデジタル化に伴い、この「魔術」が大きな転換期を迎えた現在、写真、映画、テレビからデジタル・イメージにいたる、人間の映像体験の意味合いをあらためて問い直すとともに、視覚優位の映像社会・文化の盲点をつき、21世紀へ向けて、身体性や記憶の復権を目指し、新しい映像文化の胎動をも予見する。