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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
お得っ!!,
By 3巻に再編集した時代小説集。 '71(S46)夏〜'73・'74(S49)に掛かる冬の間の2年半、 著者44〜47歳の脂の乗りきった時期の執筆。 しばらく絶版状態が続いていた為、 ファンの方で、未読の方も多いのでは? また、まだ星新一さんの作品に遭遇していない方、 歴史が苦手で敬遠なさっていた方に、 是非ともお奨めしたい作品集。 江戸時代に産まれ、育った。 いまの事が手に取るようにわかるのも当たり前。 これが私の現在であり、現実なのだから…。 と、読者をごく自然に江戸時代の住人にしてしまう。 その時代に生きているのだから、 その時代の描写に説明は要らない。 宇宙を舞台にしたSFショート・ショート同様、 知識の事前準備なしで、その世界へと誘ってくれる。 秀頼を描いた 「城のなかの人」 は、 この17編の白眉。 モチーフを側面から捉えており、 見事としか言いようがない。 1,000編以上ある作品の中でも、 いつまでも心に残る、 忘れられない珠玉の一編。 この商品の賞味期限に年月日の記載はない。 小粒だが、いつまでもキラキラと輝き続けるダイヤたちなのだ。 『天の巻』6編 1 .殿さまの日 3 .江戸から来た男 十.道中すごろく 12.紙の城 B .春風のあげく D .すずしい夏 『地の巻』6編 2 .ねずみ小僧次郎吉 11.藩医三代記 7 .かたきの首 九.島からの三人 5 .元禄お犬さわぎ 八.厄よけ吉兵衛 『人の巻』5編 四.薬草の栽培法 六.ああ吉良家の忠臣 A .城のなかの人 C .正雪と弟子 E .はんぱもの維新 アラビア数字と漢数字を混ぜ、番号順に読めば、 『殿さまの日』文庫本と同配列。 アルファベットを順番に読めば、 『城のなかの人』と同配列。 アラビア数字のみで、5と7を入れ替え、 1.2.3.7.5.11.12と読めば、 『殿さまの日』単行本と同配列。 (単行本にない増強5編は3巻に分散) 『殿さまの日』文庫版は、 新潮オンデマンド・ブックスで購入可能。 \3,885 (H23.5現在) 『城のなかの人』は、角川文庫 '08(H20)11.22 から復刊。 『殿さまの日』の文庫本が絶版の為のレビューです。 '09(H21)のNHK大河ドラマ 『天地人』に便乗。 ドラマは大河というより、ダイコン畑だったが、 作品集は、天の川のきらめき。 松本大洋さんによるカバー装画も、なかなか良い。 商売っ気丸出しだが、 3巻で \1,764 (H23.5現在)とお得。 ここはポプラ社さんの思惑通りに、 ズボッとはまりましょう。 ※一つ難があるのは、再編集による作品配列。 『地の巻』『人の巻』は大した問題はないが、 『天の巻』は酷い。 誤解はして頂きたくない。 作品自体は皆、粒揃いなのだ。 ただこの配列で読むと、 少し重く、暗くなるかも知れない。 17編で一番最初に読むのに適しているのは 「殿さまの日」 だが、 その後 「江戸から来た男」 を飛ばし、 先に 「道中すごろく」 を読むか、 『天の巻』と『地の巻』を、 交互に読んだ方が良いように思う。 ☆2つにしたいところだが、3巻纏めて購入し、 自由に読んで下されば、取るに足らない事。 『殿さまの日』の文庫が復刊されれば別で、 レビューそのものの削除となるが、 まず、それはないでしょう。 (中古本に抵抗のない方へは、 『殿さまの日』文庫本の古本の入手という方法もある) ここまでポプラ社さんの編集の悪さをフォローし、 皆さんに薦めるのも作品が素晴らしいからに尽きない。 この作品たちと出逢わない事が不幸。 迷わず『天の巻』『地の巻』『人の巻』3巻共購入すべし。
5つ星のうち 5.0
星新一ショートショートの異色作、なんと時代物!,
By
レビュー対象商品: 星新一時代小説集〈天の巻〉 (ポプラ文庫) (文庫)
星新一と言えば現代の世相を鋭くえぐったり、未来に起こりうるかもしれないSF作品が有名だが、異色の時代小説集が本書。星新一が時代小説を書くとこうなるのかと、眼を開かれた。 時代物なのにどこか現代風。まさしく星新一ならではの時代物と言える。
2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
なるほど、なーるほど、ううーんなるほど。,
By
レビュー対象商品: 星新一時代小説集〈天の巻〉 (ポプラ文庫) (文庫)
小人閑居して・・・、あれやこれや、どうしたらどうしたら、 自己保全のために悩む人間の姿が描かれている。 身分制度の殿様の姿を借りて、家老職、出世の過程を見つめて、 舞台は江戸時代であろうが、悩む人の姿に一応のものがある。 冷たい笑いはとっているが、 悲しいお話で、とても笑えない。 特に面白かったのは「殿さまの日」、 ことなかれ主義の私たちの日常の“やさしさ”が、 よく表現されている。 「春風のあげく」もイイ。 「すずしい夏」はコワく、 「江戸から来た男」、「道中すごろく」、 「紙の城」も楽しめる。 要はなかなかの本ですよ。
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