60数ページの書籍なのだが、30幾つかの見開きに25の仕掛けがあった。挿入されている挿し絵の9割以上が飛び出すようになっている。これには本当に感動する。もともとのイラストも何とも云えぬ風情があって好きなのだが、それが十分な大きさで立体表示されるのだから、本当に堪らない。
完全翻訳版とあるのは、全文掲載の意味。だから初めて「星の王子さま」を読む人も、安心してこの絵本を手に取って良いだろう。
しかし、こんなに込み入った絵本を作る行程を考えるとぞっとする。簡単な仕掛けのものもあるが、中には多くのパーツを複雑に組み合わせたものもある。どのような製本作業をしているのか見てみたい。しかも、書籍として製本した後にパーツを貼っているはずなので、失敗は厳禁である。作業を考えるだけでも、この価格は納得せざるを得ない。
しかし、この絵本の設計を誰がしたのかは不明。海外ものの翻訳版と云う扱いなのか。
何がともあれ、眺めているだけでも十分に楽しい絵本である。