私は普段、歴史や政治に関する本を読むことが多いのだが、この作品はマキアヴェッリを主人公としているということで以前から読みたいと思っていた。
そして偶然書店へ立ち寄った際に見つけ、読むに至った。
舞台はルネッサンス期。
悪名高きニッコロ・マキアヴェッリが主人公として、彼が目を付けた女性を巡る駆け引きや
フィレンツェ第二書記局書記官としてのマキアヴェッリが、当時の風雲児チェーザレ・ボルジアと関わっていく様子が描かれている。
そこにはモームの深い人間性への洞察や人生観が垣間見え、
この作品を通読された方は、なるほど、と思わず手を打つようなセリフやシーンが必ずや見られるはずだ。
モームの代表作とされる『月と六ペンス』と比べると、作品の『濃さ』では到底及ばない。
しかし、歴史や政治を扱っているということで、それらのジャンルを普段主に読んでいる人がモームの作品に触れるきっかけとなると思うことと
ある程度気軽に、たくさんの人に読んでもらえる作品であろうことを勘案して、5つ星を付けさせていただいた。