この「明石海峡大橋」は新日鉄によって架けられた。98年に首位の座を韓国に明け渡し,設備能力も半減し,収益力は水面を出たり入ったりで,「衰弱」という文字が拭いきれないでいる新日鉄がである。著者が記者時代に世話になった人々が,経営陣となった新日鉄を,並々ならぬ思い入れで書き上げたこの本は,「明石に橋を架けた部隊がいます。新日鉄らしくない。一面では新日鉄らしいですが…」という言葉から生まれ,淡々とした事実の羅列で構成されている。
しかし,そこから感じ受ける登場人物や著者の情熱は特筆すべきものがある。「ナミの人がナミに働いて"世界一"を作り上げた。世界にナミの人が少ないことを忘れていた」こんなことを著者に言わしめた,「ナミの人々」の生きざまを,爽快に感じられる作品である。 (ブックレビュー社)
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