深いキリスト教信仰に基づく著者のエッセイ集。扱っているテーマは、愛、罪、淋しさ、許しなど多岐にわたる。特に印象に残った箇所には、
「神は無駄なことをなさらないお方だ。神の与え給う試練には、それなりの深い意味があるのではあるまいか」(45頁)
「このようなよい妻を与えて下さった神さまに、心から感謝いたします。今後いよいよ、妻を愛し得るように力を与えて下さいと、わたしは祈るのです」(117頁)
「奥さんのどんな小さなことにでも感謝すること、そして口に出してほめて上げること」(134頁)
「少しでも人の役に立とうと思うと、淋しがっている暇などありません」(145頁)
「信仰は道徳ではないんですよね。わたしたちが悪うございました。神さまおゆるし下さいませと、神の前に頭を下げる、そして、安らぐ。これが信仰生活のあり方ね」(154頁)
「ある人が、『人間とは罪を犯さずには、生きていけない存在である』と書いていたのを見た。それはすなわち、『ゆるしていただくより、仕方のない存在』ということではなかろうか」(163−164頁)
「人が死んでのちに残るのは、集めたものではなくて散らしたものである」(224頁)
「今よりのちのことは、神の領分である」(243頁)
「自分で勝手に、自分の未来を決めてしまわないでください。こんな未来しか待っていないなどと、わかったような顔をしないでください。神の書かれるシナリオと、あなたの書かれるシナリオとは異なるのです」(245頁)
などがあった。どれも折にふれて思い出し考えてみるべき言葉だと思う。