あるジャンルで名作・傑作が同時多発的に生産されることがあります。
ネオレアリズモ、ヌーベルヴァーグ、アメリカン・ニューシネマ。
おそらく、「映画」というメディアがそのような時期を持つことはもうないのではないか?
そのような閉塞感を、2000年代を超え2010年代を生きる私たちは感じています。
もちろん単発的に傑作・名作・良作は制作されるであろうし、それでいいのですが、
時代のうねりのようなものが作品群として現れてくる場に、もう立ち会えないとすれば、
いささかの寂しさを感じずにはいられません。
さて、ハリウッドの閉塞感を打ち破ったアメリカン・ニューシネマも過去のもの。
だんだんと限られたシネフィルしか観ないようになるのでしょう。いや、もうそうなっているのかも。
下手に過去の名作を薦めたりすれば、
「批評家ぶっちゃって」とか「面白ければいいから。何芸術ぶっちゃってんの?」
などとあしらわれてしまうことも容易に想像できます。
しかし!違うのです!と声を大にして言いたい。私たちも、ただただ物凄く面白いから観ているのです。
そのエネルギーの源泉が若さか馬鹿さかわかりませんが、新しい表現を切り開こうとした作品の面白さは別格です。
例えば、この「明日に向かって撃て!」のように。
「何か最近映画つまんないな」と思いつつも、だらだらと新作を追いかけている方に是非とも観て頂きたい。
今でも、この映画の持つ「ユーモア」は新しい経験をもたらしてくれるはずです。