新しい小学校学習指導要領が公示されました。算数に関しては,平成21年度から移行措置にもとづいた指導が行われ,平成23年の完全実施に向けての準備が進んでいます。
新学習指導要領では,算数科の目標の冒頭に「算数的活動を通して,…」という表現が使われています。算数的活動とは,「児童が目的意識をもって主体的に取り組む算数にかかわりのある様々な活動」を意味します。作図などの体験的活動だけでなく,既習事項を用いて応用・発展的な課題に取り組むこと,自分の考えを説明することも,算数的活動には含まれます。小学校学習指導要解説・算数編では,算数的活動を通して,児童が主体的に算数を楽しみ,算数を学ぶ意義を感じられるような授業をつくる必要があると述べられています。
また,各学年の指導内容においては,4領域の内容と肩を並べて,指導内容に即した29の算数的活動の例が挙げられています(1~5年は各学年5項目,6年は4項目)。また,小学校学習指導要解説・算数編では,29の活動すべてに,詳細な指導の例が示されています。指導要領や解説編において,指導の具体的内容に踏み込んだ例示が行われることは,これまでになかったことです。
本書では,学習指導要領に示された29の算数的活動に対応した授業案を紹介しています。授業のねらいや展開を明確にし,教師と児童の発言を中心に,豊富なイラストや図を掲載し,算数的活動を通した授業案を具体的に提示しています。活動を進める上でのポイントや用語の解説を要所要所で示し,多くの先生方にわかりやすい内容となっています。また,授業案に即したワークシートも掲載し,授業ですぐに実践していただけるようになっています。
新しい学習指導要領の最大の特徴は「算数的活動」を重視したところでしょう。
何と言っても目標の出だしの言葉が「算数的活動を通して,…」となっているのです。しかも,4つの内容領域(A 数と計算,B 量と測定,C 図形,D 数量関係)に肩を並べて,新たに「算数的活動」という項目が設定されました。各学年にそれぞれ5項目ずつ(6年生のみ4項目)の29事例が載っています。教室での授業者には,その授業方法を強く示唆するものになっています。
本書では,この29の「算数的活動」の事例に対する具体的な授業を想定して,それを分かりやすく紹介してみました。ぜひとも教室での授業に役立てていただきたいと考えます。
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