著者は、高校生のときに文部省(当時)のプログラムで1年ミシシッピに留学し、その後「セブンシスターズ」のひとつヴァッサー大学に進む(哲学専攻!)。卒業後、日本バイエルに入社→退社、スタンフォードでMBA取得、シティバンク勤務、ハーバードで教え、ヴェンチャー設立、成長させて売却し、現在ボストンにてコンサルタント経営、という経歴の持ち主。
ちなみに、スタンフォードに入ったのが74年で、日本人女性で初めてだったとのこと。今、みんなが狙っているようなキャリアパスを30年位前に実践しているすごいお方。
その方に、ボストンに来る機会があって会うことができた。というか、お会いする機会ができたので本書を読んでみた。何かを初めてやるということは本当に大変なことなんだと思うのだけれども、非常に捌けた、気取らない人柄が印象的だった。
本書タイトルとはやや矛盾するのだけれども、いろいろなことを『自分で』やるためには、実際にはたくさんのメンターの教えや、周囲の支えが不可欠であるということが本書にも書かれている。だから、えてして自分で何かを成し遂げたように見える人ほど謙虚に見える。それは別に美徳ではなく、人生を楽しく送るための秘訣なのである。
ただ組織とか家柄とか幸運とか、そういうのにもたれかかって「成功」を味わっているつまらない人ほど傲慢であるのは、おそらく気のせいではないのだろう。一方、組織とか家柄とか幸運とか、そういうのに憧れすぎて自分で楽をしようとしている人ほど、卑屈になってしまうのも気のせいではないのだろう。
どんな相手に対しても、人を惹きつける謙虚さを持ちたい。