つい先日読み終えた同じ作者の「空母艦攻隊」といい、このところこの滝沢聖峰の
太平洋戦争戦記物を読んでいる。
考えてみると、自分が小中学生だったころ少年漫画の一番の題材は戦争(第2次世
界大戦・太平洋戦争)モノだったきがする。今の少年漫画の「戦争モノ」というと
どちらかいうと、SF、異次元の世界、のようなリアルでない、むしろ戦闘モノと言
うかんじのような気がする。
人間臭さのない、ドラマ性のない、もっぱら戦闘と兵器の世界といったら言いすぎ
か。
滝沢の一連の作品は、昔の少年時代の自分の毎日を思い出してなつかしい。
さて、その戦争物だが。
ちょうど戦国時代の雰囲気に似ているな。信長も秀吉も家康も若かった時代の話は、
悲惨なこともどこか明るい。信長が死に、後の二人の晩年は、なんとも辛く、汚く、
見苦しい。
太平洋戦争の話も、事の是非はともかく、日本の側で見れば、昭和17年くらいまで
の華々しい時代は、どこか兵士も穏やかで明るく、若い。
しかし、昭和の20年に近づくにつれ、戦況の悪さはそのまま兵士達の心のすさみに
つながって、苦しい。
滝沢の作品は、それぞれテーマがあるが(今回は航空機)いずれも経時的で、真珠
湾から沖縄戦、本土空襲へと至る。
終戦に近づくに連れ、その末期は実に悲惨で痛々しい。
その中でも、多くの若者が未来を信じ、愛する者を守ると言うことを信じ散って行
く姿が、マンガとは言え、痛々しい。
本当に多くの若者に読んで欲しいマンガだと思う。
小中学校の副読本に指定すべし、とね。