会議は、のっけから本題に突入する。テーマは吉越社長が用意したもので、それを即興的に取り上げ、担当者に矢継ぎ早に質問を浴びせていく。問題点は明確になるまで執拗に問い詰め、仕事の「デッドライン」を明確に引く。容赦ない叱りの言葉も飛ぶ。1時間半の間に、40ものテーマが決着をみる。
一見、トップダウンによる整然とした会議にも見えるが、開発と営業が対立したり、担当者が反論して食い下がったりなど、じつに活発である。そのプロセスが意思決定につながっている様子は非常に参考になる。
本書では、この会議の意義や効果を、4人の管理職と吉越社長へのインタビューからも検証している。社員がデッドラインを守って早めに仕事をする、経営がスピードアップする、トップと意識や情報が共有できる、部門間の壁がなくなる、社員教育になるなど、さまざまな指摘があり、吉越社長はそれを総括するように、会議による企業変革を語っている。
トップの手腕に負うところが多く、真似するのは難しい会議ではある。しかしこれは、だれが、何を、いつまでにやるかを明確にし、皆がそれを守るという当然のことが、果たしてできているかという厳しい問いを突きつけるだろう。(棚上 勉)
著者は実際にMS会議に出席。スピード感、緊張感にあふれた会議の様子を紹介する。会議には約50人の役員、社員が集う。1時間~1時間半の間に直営店出店、新製品開発など40ほどのテーマについて「誰が、何を、いつまでに」対応するのかを明確にする。プレゼンテーションツールは使わず、生データをOHPで映し、吉越社長がその場で手書きのメモを書き込む。
早朝会議は事態を素早く察知し、即座に意思決定し、機敏に対応するトリンプ流「スピード経営」の源となっていることが納得できる。
(日経ビジネス 2004/01/26 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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会議のやりとりがライブっぽくレポートされているので出席者の一人になったような気分も味わえます。
私がこの会議(MS会議)に惹かれるのは
・早朝開催であること ゆえに終了時間がはっきりしていること
・毎日開催であること ゆえに案件の進捗状況がはっきりとわかること
・即断即決であること テーマごとの「デッドライン」を次々と決める。
議事録公開のスピード、オープンな風土も素晴らしい。
巻末にある「トリンプ社内に徹底したい私の考え方」も参考になります。
会議とはどうあるべきか考えるにはうってつけの本だと思う。
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