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旧約聖書 ヨブ記 (岩波文庫 青 801-4)
 
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旧約聖書 ヨブ記 (岩波文庫 青 801-4) [文庫]

関根 正雄
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

神を畏れ敬うことこの上なく深く、道徳的にも信仰に於ても非の打ち所のない暮しを続けて来たヨブに神は次々と苛酷な試練を下した。罪なくして受けねばならないこの重荷の意味を問うてヨブは苦悩する。神の義に人間の義を対決させ問いつめる本書は、旧約の中でも際立った特色を持ち、文学、哲学等に与えた影響も特に強い。

登録情報

  • 文庫: 229ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1971/6/16)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4003380142
  • ISBN-13: 978-4003380147
  • 発売日: 1971/6/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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82 人中、78人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 簿記受験生 殿堂入りレビュアー
形式:文庫
神を敬い、罪のない義人が理由もなく家族や財産を奪われ、不幸な境涯のうちにも信仰を守れるか。旧約の神は、悪魔の勧めによってヨブに試練を与えることにした。最後まで神に忠実だったヨブは、ユダヤ教徒の模範とされた。その一方で、己への信仰を試すためには、義人さえ悲劇の底に陥れる絶対神に対して深刻な不信感を与えた。ヨブ記は真の信仰と無神論が、実は紙一重であることを示唆している。ヨブ記は正典なので旧約聖書に必ず収録されているが、この文庫版の価値は、ヘブライ原典から翻訳した関根氏が加えた詳細な注釈にある。ヨブ記は歴史的な過程を経て形成され、対話的構造を取っている。関根氏の注釈はヨブ記の各章ごとに、ユダヤ的絶対神の観念に疎い日本人が本文を読むだけでは看過してしまう重要点や構造に哲学的、神学的な説明を加えていることである。「翻訳」というよりも、キリスト教から現代思想にまで影響を与えるヨブ記の「研究書」としての価値のある一冊である。
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36 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
簿記受験生さんのレビューに、関根氏の註釈等がすばらしいとあるのを読んで、買って読みました。註釈も解説もすばらしかった。じつは私は末期がんに悩む者の一人です。20代は熱心なキリスト教徒でした。故あって離れ、中年に復帰しました(自称、まだ教会へは復帰していませんが)。ヨブはユダヤ人ではなかったが、義人の典型に列せらるとは、驚きでもあり、「同類」として親近感も抱くことができました。彼と同様、神の摂理や経綸を信じたい気持ちと、疑いたい気持ちとの間を右往左往しておりますが、でも、あくまで神を信じたい私です。最大の関心事「終局」については諸説あるのですが、関根氏はヨブが問題解決を死後に期待したと言います(贖い主が「陰府の塵の上に立たれる」より)。私は不満やら諦めやら感じてしまいますが、やはり「神そのものを知った新生の喜び」に満足すべきなのでしょうか?
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By dvrm トップ100レビュアー
形式:文庫
 「創世記」「出エジプト記」と並び、関根正雄さん訳注の岩波文庫版・旧約聖書シリーズで現在出版されている三冊の一つ。旧約聖書の中でも屈指の文学作品として有名だが、関根氏の訳注・解説付きだと多面的に読み込むことが出来る。

 最初の枠設定の後でヨブと三人の友人の対話形式が続き、後世の加筆部分も含みながら最後に神が顕現し、ヨブが悔い改めをして最後の枠取りで締めくくられるのだが、何といってもヨブの独白と友人の言葉の対照ぶりが目に付く。自分が置かれた逆境の辛さに全身を貫かれ、生まれてこなければ良かったとわが身を嘆きながらも、高きところにある存在に裁きを求めるヨブの垂直な意思に対し、友人たちの言葉は一般的に正しい程度の平板な論理で上滑りし、わが身を安泰にしたうえでの一般論は、全身を苦しさで震わせているヨブには全く響かず、議論は平行線を辿る。ヨブの言葉を聴いていると、例えばハンク・ウィリアムスのロンサムな歌声が浮かんでくるし、ゴスペルやブルースは言わずもがなだ。(音楽で言ってみても、たとえ稚拙であろうともヨブのように捨て身で訴えてくるものには伝わるものがあるし、逆に技術はこなれているかもしれないがその身が安泰でいるようなものは、ここの友人たちの言葉たちのようにむなしい。)

 ヨブにとっては運命の転変の中でも自分の義と神の全能さを疑うことは出来ず、神が現れることを切実に願い、ある意味で自分が消え去っても、厳しく裁かれても、神が現れてくれることこそが救いだったように読める。そして、それは果たされる。

 読み終わってみると、ヨブの独白の熱さと共に、他の人に助言するのがどれだけ難しいかも考えさせられる。ここの友人のような言い方を、ともすればいっているような気もするし、自己責任論の危うさがここから読み取れる。訳注を読めば文献学的な読み方も出来るし、お得な一冊。
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