おなじみ阿刀田さんの古典入門です。西洋の文学作品を読む上で必要な聖書の知識。しかし、正直なところ信仰がない人にとって、あれを読むのはつらい。なんとか読んでやろうとして、挫折した人も多いのではないでしょうか。
この本はそのエッセンスだけを取り出し、分かりやすく叙述したものです。紹介だけで、やっぱり原典を読むべきという声もありますが、これで骨格づくりとしては必要にして充分だろうと思います。
また、他に聖書入門として三浦綾子さんの本も有名ですが、単に知識・教養・読み物として聖書を読みたい方は、阿刀田さんのほうをお勧めします。三浦さんはご自身が信者のため、叙述に思い入れがありすぎるのが難点です(それが正当なんでしょうが)。その点、阿刀田さんは、ご自身でおっしゃっているように「異教徒として」ひとつの物語として紹介していますので、読みやすいと思います。