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日本の韓国併合(あるいは「合邦」)の真の問題点は、私利私欲と自己保存を最優先にして民衆を文字通り「奴隷」として搾取抑圧した李朝王族・両班の地位を、日本の天皇家に古代百済王家の血筋が入っているという事実のためと、また朝鮮統治の便宜上、温存してしまい、一進会をはじめとする韓日一体化を信じた人々を裏切ったことにあった。
これはしかし、厄介な問題である。事実上「合邦」をした二カ国の一方が、本来尊重するべき他方の王族の従来の権限一切を取り上げて、強引に「民主化」を推進するということになれば、それはそれで批判の対象になりはしないだろうか?
戦後の米軍GHQによる行き過ぎた内政干渉や、現在のイラク問題などの複雑さを思い出さずにはいられない。
つまるところ、日本統治時代に生まれて日本語教育を受けた世代である崔教授がいみじくもいうように、日本の朝鮮近代化の恩恵を土地私有権の面において常民農民が享受できなかったのは、彼らを愚民政策によって無学なままにおいた李朝の責任である。
何にせよ、歴史上の出来事にはすべからく功罪両面からの客観的考察を加え、感情的独断を排してこそ真の意味で「歴史に学び未来への向上につなげる」ということが可能になる、ということであろうか。
日本の植民地時代を非難する韓国人にとって、李朝はよほど地上の楽園だったに違い無い、だからそれを奪った日本帝国は許せないと怒っているのだと我々日本人は思っている。しかし、本書を読むかぎり、少なくとも今日的な価値観ではあるが、その良さは私的には理解出来ませんでした。
韓国人による日韓併合をテーマとした本として他に、呉 善花さんの「韓国併合への道」がありますが本書とほぼ同様の主張をしている点、とても興味深いです。
本書で特に気になった部分は、罪人の死体に損壊を過す刑があるところです。これは死者に対する価値観が日本人のそれと大きく異なっていること示しています。たった数行ですが、これは靖国問題の根源的な部分になると思われるので注意して読んだ方が良いと思います。
ちなみに神道では、人は罪を犯すことを好むものなどいないとの立場から、罪人はけがれた者として扱われ、お祓いによって浄められ、一般の人と等しく扱われるため(詳細は本田総一郎「日本神道がわかる本」第2章)このような取扱いを受けることはありません。
神道についてはさらに武光 誠「日本人なら知っておきたい神道」第1章が参考になります。
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