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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
面白くて学術的価値もある好著,
レビュー対象商品: 日露戦争 もう一つの戦い―アメリカ世論を動かした五人の英語名人 (祥伝社新書) (新書)
日露戦争中にアメリカ世論を動かした五人の「英語名人」を取り上げて、その活動を活写しています。当時の新聞・雑誌などの一次資料を駆使していて、実証性が高いです。二次資料に頼ることが多い一般向けの日露戦争物の著作とは、一味もふた味も違うと思います。五人の「英語名人」については先行研究もいくつかありますが、独自に掘り起こしたエピソードが多く、日露戦争にしぼって違いを際立たせた点もよかったと思います。たとえば金子と岡倉の相違(確執?)も踏み込んで描いています。家永豊吉については、知らないことの方が多く、勉強になりました。面白い上に、学術的にも価値がある好著だと思います。
4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
労作,
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レビュー対象商品: 日露戦争 もう一つの戦い―アメリカ世論を動かした五人の英語名人 (祥伝社新書) (新書)
金子堅太郎については「坂の上の雲」を読んだことで知っており、岡倉天心についてはボストンに住んでいるのである程度知っていたが、家永豊吉、野口米次郎、朝河貫一については全く知らなかったので有益な読書になった。
日露戦争の頃には親ロシアだった当時のアメリカ(南北戦争の際にはロシアの助力を仰いだこともあってある種の恩も感じていた)。その中でアメリカの世論を親日へ動かした日本人達がどういう人達で、どのようなアプローチで何をしたのかが明快にまとまっている。また、彼らがアメリカのメディアをどう利用したか(あるいはメディアの資本主義的な風にどううまく乗ったか)、逆にロシアが対メディア戦略で後手後手にまわってどう失策を繰り返したか、さらには金子と岡倉の確執、金子の帰国後の誇張された自己宣伝等々、幅広い話題をまとめている。 彼らは(基本的に)個人的名声や名誉を動機にして渡米し、まったく異なる個性とバックグラウンドで野放図に(そして健全に)活動した。個々のベクトルは勝手にあちこちを向いていたが、全体としては一人では成し得ない国家レベルでの大きな成果を生み出した、という著者の視点には大いに共感した。彼ら明治人のバイタリティには大いに学ぶべき点があるように思う。
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