1998年当時、日本経済はデフレスパイラルに陥る瀬戸際に追い詰められていた。著者は審議委員に就任後まもなく金利引き下げを、その後ゼロ金利や、さらなる追加緩和策を提案。これらは少数意見として否決され続けるが、経済情勢のさらなる悪化で、後追い的に採用されていく。2000年8月、著者は強く反対したが、景気が上向いたとの判断でゼロ金利は解除される。ゼロ金利解除後、景気は反転。結局、追加緩和が必要となり、著者が主張してきた量的緩和策が採用されたという。本書では、こうした過程での政治家や日銀幹部とのやり取り、委員会内部の“票固め”の様子などが描かれる。
日銀のあり方についても考察する。政策委員会の構成、審議委員の選び方、人員削減などに言及する。また、政策運営で失敗しても責任を取らない現在の状況を是正するため、政府に総裁の罷免権を与えるべきと提言する。
(日経ビジネス 2006/07/17 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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