副島隆彦氏の一連の著書などにより、この世界を本当に動かしている人々に関する知識を得てきて、私の世界を見る眼はすっかり変ってしまったのですが、本書には、とどめを刺されました。
この世界を支配し、歴史を変えてきた人々については、「闇の勢力」だの「国際金融資本」だの「イルミナティ」だのと呼ばれる人々が指摘されてきました。しかし、実際に、どうやって世界を支配し動かすのか、その具体的な実践法というのが、よくわかりませんでした。
しかし、本書は、教えてくれます。世界に流れるカネの量を自由に調節できる「中央銀行」なるものの、本来は私企業(株主がいる民間銀行)なのに国立銀行(公の福祉のためにある役所みたいなもん)という顔をしている組織の起源と、やり口と、この組織がしてきた数々の歴史的事件と、関わってきた人々(真の支配者、国王たち)と、現状を。ロスチャイルドとか、ロックフェラーとか、「財閥」ってのが、根本的には何をする人々なのか、ってことが、よくわかります。
そうか、問題は、敵は、「中央銀行」なんだ。明治以降の日本の真の国王は、日銀総裁なんだ。この世を動かすのがカネならば、そのカネという物質は、どこが供給しているのかを考え調査すれば、日本ならば日銀を調べるのが当然だったのだ。
けっこう分厚い本ですが、一気に読ませてくれます。文章が明快でわかりやすいです。展開が巧みで、読者の理解がすすむように工夫されています。豊富な資料の提示もいいです。
本書は言います。この世界には、「貧乏人と(中央銀行によるカネの流通を調節できる)支配層」しかいないと。他の対立軸なんか、どーでもいい瑣末なことなのだと。ほんとに、そうですね。
貧乏人としては、どうするか?こういう連中のやり口に翻弄されないために、まずは表面的な経済や政治社会の動きを真に受けないことですね。付和雷同したら、まさに、この人々の思う「大衆」の人生に閉じ込められます。