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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
出口のないロードムービー,
By liaison0125 (東京都新宿区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 日輪の翼 (小学館文庫―中上健次選集) (文庫)
中上健次の著書は、関西出身の私でも非常に読みにくい。いや、読みにくいのではなく、私の読解力が未熟なのだろう。本書は、氏の著作の中では独立した存在といえる。頻繁に出てくる「オカイサン」(お粥のこと)という言葉に、関西の中年女性が「モノ+サン」づけ、または「モノ+チャン」づけ、する傾向があったのを懐かしく思い出した。たとえば、アメ玉のことを「アメチャン」、稲荷ずしのことを「お稲荷サン」など。「オバ」たちを育んだ紀州(和歌山県)は、歴史上、都の置かれた京都・奈良に隣接している。しかし鬱蒼と茂った木々が陸上交通を阻み、断崖により商業港が発達することもなかった。ここは「フィニステール」いわゆる「地の果て」という言葉がぴったりと当てはまる稀有な場所である。オバ達が、路地から嫁いでいった娘を訪ねるところ、人間の悲しい性がある。金持ちに嫁ぎ、幸せに暮らしてると期待した娘は、日々の生活のため喫茶店で労働者に体を売って生計を立てていた。少し違うかもしれないが、映画でたとえるなら、小津監督の「東京物語」、マルチェロ・マストロヤンニ主演の「みんな元気?」あたりの「やるせなさ感」と共通している。これは、出口のない、いや溢れるエネルギ−のはけ口を知らない人間のロードムービーなのである
16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
繋がり,
By
レビュー対象商品: 日輪の翼 (小学館文庫―中上健次選集) (文庫)
中上健次の作品の中でも、群を抜いておもしろい。大型の冷凍トラックに7人の老婆を乗せて、2人の若者が日本国土をひた走る。物語として起承転結があるでなく、渦中の人間、そしてそれを取り巻く人間の口にする言葉、心の言葉、動き、視線が緻密に書き上げられている。 始まりも終わりも見事なまでにこざっぱりとしているのに、それなのに、ひどく濃い作品。 文体としては村上龍に近いかも。(ちょっとした「絡み」があるあたり) おばあちゃん子の人ならまず間違いなく泣いてしまうでしょうね。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本文学史上最高のロードムービー,
By もみくろ (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 日輪の翼 (小学館文庫―中上健次選集) (文庫)
中上作品の磁場となっていた「路地」。そこから解き放たれたものたちの道中は、他の作品とは異なる面白さがありました。 小説なのでムービーではないのですか、他の言い回しがわからないのであしからず。
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