本書は形容詞と副詞に焦点をおいた言語学の専門書である。しかし形容詞と副詞だけを切り離して扱うのではなく、あくまで事象の意味論を背景として、文における形容詞と副詞の働きを、動詞の意味構造の観点から分析している。
内容は10人の言語学者がそれぞれの専門分野を担当する形で10個の章を書いている。1.語彙的アスペクト、2.状態と属性ー形容詞類の働きー、3.出来事を表す受け身、4.状態・属性を表す受け身と過去分詞、5.補文をとる動詞と形容詞ー上昇とコントロールー、6.形容詞から作られた動詞、7.名詞を含む複合形容詞、8.副詞と2次述語、9.句動詞ー動詞と小辞の組み合わせ、10.副詞と文の焦点。
内容は非常に濃い。意味論ベースで上記のような様々な言語の現象が豊富な先行研究、言語学的テストと共に検証されている。言語学を専攻されているかたは必買の一冊ではないでしょうか。