過日
なぜ賢い投資家は「ネット証券」で投信を買うのか?のレビューをまったく同じ題名の「投信は死んだのか?」で書かさせていただいた。似たような読後感を感じたからだ。
本書の著者の言動は無論日頃の働きぶりもTwitterやFacebookを通じて(ではあるが)よく存じ上げている。リーマンショック後や今般の東日本大震災直後などに見られた壊滅的な市場に直面した際の、著者のお考えやその結果としての行動も垣間見てきた。
これを書いていて思い出したが、管理するファンドの運用報告会にも勢いで一度おじゃましたことがあった。
そういったご縁を通じて、なんとはなしには分かっていたつもりではあったが、本書によって市場に対する著者のお考えがよくわかった。それは、本書で使われている「日経平均は死んだ」という表現に代表されているだろう。
そういうことを言うとおそらくランダムウォークの投資家からは「何を今さら馬鹿な」とご批判が飛んで来ることだろう。
確かに、世界最大の債券投資家であるPIMCO社のCEOであるエラリアンは著書
市場の変相で、こう述べている。
「パッシブ運用を減らすまでしてアクテイブ運用のファンドマネージャーの採用に動いてはならない 。」
しかしながら、その一方で彼はこう言っているのだ。
「インデックスファンドは過去志向であるので注意が必要だ。」
著者が管理するファンドが必ず勝利するとは思わない。しかしながら、インデックスファンドだから必ず(市場並には)勝つという考え方も誤っている可能性があるのだ。その当たり前のことを気づかせてくれる本書は、新しい時代の日本株投資と日本株投資信託にとっての航海図の役割を果たしているのかも知れない。