2004年12月に出版されたものを加筆修正(これも読んだのですが),文庫本として再編集されている.再度読み返すも,記述内容の迫力には,時間を忘れて読み進んでしまう.注目すべきは,三協精機の M&A の部分の加筆,従来読み返し部分の迫力もすさまじいが,加筆部分では前著では述べられていなかった記載が興味深く,印象深い記述が多い.
前著,2004年の段階ではサンキョーの復活劇が途中経緯で終わっていたが,本章ではロボット事業の建て直しとそれに成功した事実をまとめ,陣頭指揮を執った安川氏が現在のサンキョー社長に就任した経緯までが記載されている.日本電産のM&Aによる買収先企業の建て直しのコンセプトが実例で示されている.経営学で言う非常に良質なケーススタディーと云える.
永守氏曰く, 「技術は競争力の源泉だが,技術力があれば金が稼げるわけではない.技術力と収益力は別物だ.」 小生の関わるビジネス環境,技術力で生きていくはずの会社の中にいて感じることも全く同感である. 永守氏は,小生の考えるところの理想の上司像に限りなく近いようだ.