裏金づくり、ニセ領収書だけではない。検挙率もなにもかも、警察の世界はひたすらウソウソウソの連続だ。
反吐が出るような腐敗を許してきたのは、なにも公安委員の機能不全や制度の不備だけではない。普段、最も警察の近くにいるはずの新聞記者の怠慢と憶病、勘違いだった。
しかし北海道新聞、高知新聞、愛媛新聞、神戸新聞の記者は違った。全国紙が未だ市民不在のまま、権力への忠誠心競争に明け暮れる中、権力犯罪は決して許さないという記者魂がここにある。
腰巻にあるキャッチコピー「見よ、地方紙の記者魂!」は大げさではない。行間から立ち上るのは、警察のおぞましいまでの腐臭と、警察再生を願う記者たちの葛藤ではないか。
不信、不満、不要論にさらされ、危機に瀕する日本のジャーナリズムだが、ここに報道再生の萌芽が見える。