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日本語 語感の辞典
 
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日本語 語感の辞典 [単行本]

中村 明
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「発想・着想・思いつき」「心得・素養・たしなみ」「感激・感動・感銘」……意味は似通っていても言葉には微妙な「語感(=語のもつ感じ)」の違いがある。著者の日本語研究の集大成として「語感の違い(=ニュアンス)」を中心に解説した初の辞典が誕生。多彩な言葉を探りながら、日本語の知識が身に付く、薀蓄満載の読める辞典。

内容(「BOOK」データベースより)

「発想・着想・思いつき」「心得・素養・たしなみ」「感激・感動・感銘」…意味は一様であっても言葉には微妙な「語感(=語のもつ感じ)」の違いがある。著者の日本語研究の集大成として、「語感の違い(=ニュアンス)」を中心に解説した初の辞典が誕生。最適かつ多彩な言葉を探りながら、日本語の生きた知識が身に付く、蘊蓄満載の読める辞典。

登録情報

  • 単行本: 1200ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2010/11/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4000803131
  • ISBN-13: 978-4000803137
  • 発売日: 2010/11/26
  • 商品の寸法: 19.8 x 14.4 x 4.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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By Sebastian Flyte トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
著者の中村明氏は文体論の専門家である。本書は、氏のこれまでの研究の集大成のひとつであろう。私はこれまで中村氏の著作の何冊かを手にし、多くの作家たちの文章から様々な文例を採取し分析してみせる手際のよさに憧れのようなものを抱いてきた。その姿には、むしろ孤軍奮闘の観があったといってもよかろう。

去る12月12日(日)の朝日新聞読書欄の「著者に会いたい」に、中村氏のインタビューが載っていて、興味深く読んだ。本書刊行の意図について、氏はこう述べている。

《適切な言葉に行く二つの道のうち、意味の道は辞典もいっぱいあるのに、語感の道は封鎖されていた。誰かが土台を作らないといけない》

このような思いで本書は編まれた。語感の説明なんてものは主観に頼らざるを得ないことは氏もよく諒解されており、そのうえで、この分野において先鞭を付けようとしたことが上のインタビューから見てとれる。

さて、本書の使い方は人によって様々であっていいと思う。私に関して言えば、これは「読む辞典」だと考えている。作家たちの文例が豊富に引用してあり、短くはあっても、それぞれの引用文から立ち上る香りを楽しむことができる。その引用のしかたは、多少恣意的なところがあるものの、そんなことは瑣末なことにすぎず、それよりも、こちらとしては、著者が何十年もかかって、驚くべき量の文章を採取してきたその情熱の持続に舌を巻くのである。この辞書は、すぐに使うとかというよりも、任意に開いたページを読む、といった「使い方」のほうが私には合っているようだ。

最後にひとつだけ。行検索の際に、小口につめかけなどの工夫がされていないので、少々引きにくい。この点に関して、★1つ減点。
このレビューは参考になりましたか?
31 人中、28人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
言葉の広がり、奥行きを、豊富な用例によって余すところなく解明。
和語、漢語、外来語に分類、それぞれに「日常の」「古風な」「会話的な」
「硬い」「詩的な」「専門的な」「正式な」「斬新な」「文章語的な」などの
巧みな表現で、ニュアンスの違いを的確に表現している。
定義が具体的で、思わず納得、脱帽。
類義語、関連語も利用価値大。
読む辞典としても、興味が尽きない。
このレビューは参考になりましたか?
34 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぶーのん トップ1000レビュアー
こういう場所に壊文を出していると、文字しか使えない世界での意思疎通の限界をイヤというほど思い知る。
自分の想いをより的確に表現する言い回しを探す作業は、楽しい反面、ニュアンスを間違って理解していると、いい恥曝しになってしまう。日本語はそれほどまでに豊かな、しかし微妙な匙加減の上に成り立つ表現手法が多い、ということだろう。

そうした、微妙な感受性に依るところが大きい多様な表現を工夫しようとするときに、この辞典は大いに参考となる。

いきなり「まえがき」で、同じ語彙でも表記によって雰囲気がまったく変わる実例が多く示されている。評者もよくやるが、カタカナで表記すると対象を軽んじたり貶めたりの意図が強まる。もっとも著者によれば、そんなのはじつに「浅いレベル」だとかで、思わず納得してしまうが。
表現を練る行為は、対象をどう捉えるかという表現者自身の姿がそのまま現れることにつながるとのこと。徒や疎かにはできない。

ただ、本書の役目はあくまでも、似たような意味や雰囲気の語彙同士、どう言い換えたり使い分けたりできるか、あるいは、どう区別せねばならないか、といったヒントの提示にある。具体的な語彙の使用責任はもちろん使い手本人にある、これを忘れてはいけない。
たとえば評者は、最近の芸能関係の報道で「号泣」という表現が乱用され過ぎと感じている。本来「大声を上げて泣く」という意味の語彙が、ほんのちょっと涙ぐんだ程度でも無分別に“誤用”されているからだが、そうした出発点から既にして間違っている連中を正しい道筋に引き連れ戻すことは、さすがの本書でも不可能。
ある程度の良識を弁えてこそ、本書の存在は意味を持つと思う。

日本語がいかに美しく味わい深い表現を多く内包しているか、あらためて理解し堪能できる書である。
他の評にもあるが、読み物として気楽に接するのがよさそうだ。
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