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日本語活字ものがたり―草創期の人と書体 (文字と組版ライブラリ)
 
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日本語活字ものがたり―草創期の人と書体 (文字と組版ライブラリ) [単行本]

小宮山 博史
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

日本語活字の草創期における出来事や人々の苦心にスポットをあて、普段なにげなく目にしている活字や組版の成立過程に秘められたさまざまな物語を、十話にわたって説きあかす。日本に明朝体が定着した経緯、流れるような日本文字のかたちを活字の四角い枠におさめる試み、活字製作の現場を支えてきた彫り師たちの声......など,日本語タイポグラフィの生の歴史を知る恰好の教科書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

小宮山 博史
1943年東京新宿生まれ。国学院大学文学部卒業。佐藤タイポグラフィ研究所に入所し、佐藤敬之輔の助手として書体史、書体デザインの基礎を学ぶ。佐藤没後研究所を引き継ぎ、書体デザイン・活字書体史研究・レタリングデザイン教育の三つを柱として活動。武蔵野美術大学、桑沢デザイン研究所、阿佐ヶ谷美術専門学校の非常勤講師。佐藤タイポグラフィ研究所代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 268ページ
  • 出版社: 誠文堂新光社 (2009/01)
  • ISBN-10: 4416609027
  • ISBN-13: 978-4416609026
  • 発売日: 2009/01
  • 商品の寸法: 21.2 x 15 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 書物の根幹を成す活字、その歴史と書体の偉大な研究, 2009/9/27
レビュー対象商品: 日本語活字ものがたり―草創期の人と書体 (文字と組版ライブラリ) (単行本)
■小宮山博史さんは、1943年東京生まれ。現在は横浜市に住み、佐藤タイポグラフィ研究所を主宰する書体デザイナーだ。多くのパソコンに標準装備されている「平成明朝体」は小宮山さんがデザインしたものである。氏は印刷史研究会代表で、わが国における活字書体史研究の第一人者でもある■書評子(小西)は、元『音楽全書』『同時代音楽』編集長・府川充男という人と70年代から懇意にしていただいているのだが、この5歳年長の知人が、本の装丁や文字組版の実践を通じて、活字書体史の研究にのめりこみ、その方面で第一人者になってしまった(府川さんは日本で5本の指に入る研究者になり、小宮山さんや日下潤一さんと印刷史研究会を結成)。その関係で、私は世間一般の人よりは、少々印刷史研究の世界に関心がある■小宮山さんとは府川さんの紹介で1996年に知り合い、以後可愛がっていただいている。たまに電話をかけると「どうだい小西君、妻子と沢田研二コレクションを捨てて、印刷史の研究をやらないか。楽しいぞ」などと小宮山さんから恐ろしい勧誘を受けることがあり、そのたび私は冷や汗をかきながら、謹んで辞退している(そもそも小宮山さんにはちゃんと妻子がおられる)■本書は、その小宮山さんの待ちに待った単独の著作である。中身はとても濃い■日本の活字の源流をたどるとき、長崎の本木昌造という人に行き着くのだが、そこからさらに調査を深めると、中国大陸で西洋人がキリスト教布教のために漢字を徹底的に調べ上げ、印刷所を作り、何千字もの活字を彫ったことなどが浮上する。ドイツのグーテンベルクが最初に印刷したのが聖書だったことと同様に、東洋での近代活字印刷の源流にも宗教活動が深く関わっているのである■また、フランスの王立印刷所の活字見本帳には、一つの書体見本の横にそれを作ったデザイナーの氏名が記載されているのに、日本では全くないのである。結局この国の、近代文化の基礎に関わった活字職人さんたちは全て無名の下積みの人として扱われてきたのだ。小宮山さんは本書でそのことを嘆いておられる■書物の根幹の一つ、活字。それらは無名の職人達が実践の中で磨き上げ、1字1字彫って行ったのだということが本書によって力強く提示されている。
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5つ星のうち 5.0 活字に関する興味深い話題が満載の労作, 2009/2/15
By 
ぶーのん (千葉県千葉市) - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 日本語活字ものがたり―草創期の人と書体 (文字と組版ライブラリ) (単行本)
MS Word などの文書作成ソフトにはじつに多種多様なフォントが内蔵されている。だがそれらのフォントも、出発点は小さな小さな鉛の活字である。
メニュー指示ひとつでたちまち書体や大きさを変えられるわけではない。大きさも字形も全て異なり、しかも1本1本全部が手彫り、当然裏返しに作らないと意味がない、活字。

そうした活字に纏わる、古くは江戸中期ごろに遡る先人たちの苦闘ぶりに、フォントデザイナーの著者が興味を惹かれたのも当然だろう。
歴史読み物が数多い中で、活字にその論述対象を限定した点がなにしろ目新しい。そこに著者の情熱が存分に注ぎ込まれ、じつにユニークな歴史絵巻になっている。

我が国の印刷物に使われる活字書体の基本は“明朝体”だ。著者は、基本活字はなぜ明朝体なのか、という根本部分から深い研究と洞察を試み、筆による書き文字の雰囲気を残すようにしたからだろう、との説を展開している。ひとつの文字にも太く力強く書く部分と細く素早く書く部分とがあり、紙に対する筆の置き方で起筆終筆の独特な形ができる、など、筆文字の雰囲気が現在に至るまでの活字の基本バランス形成に多大な影響を与え続けた、という説得力ある論に、じつに興味をそそられる。

筆文字の雰囲気を保つことと字形を四角の中に収めることとを両立させる苦心、“ことば”の流れをその姿形に持つ“連綿仮名”を個々の文字に分断せざるを得ない悩み、など、現代ではおよそ体験できない先人の苦労はいかばかりか。
写植から電子データと姿が変わり、鉛活字が絶滅した今もなお、ゆるがせにできないものがあるとわかる。組版の実例もふんだんに紹介されており、興味深い。
「活字畏るべし」、非常な労作である。

表紙などに「文字と組版ライブラリ 1」とある。著者が誰かはともかく、続編が出るのだろうか。非常に楽しみだ。
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