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本書「日本語ぽこりぽこり」は前二作に比べると、多少軽めのエッセイ集に仕上がっています。収められているエッセイの大半が小学館のホームページ「Web日本語」に掲載されていたもので、日本語や英語の表現について著者なりのユニークな解釈や経験談を綴ったというものです。
前二作の味わいをもう一度、という読者は第五章「ターキーに注意」の9編がお薦め。私は特に、「不法侵入と母の教え」という一編が気に入りました。まだ少女だった頃の母が繰り返していたある小さないたずら。そのいたずらの果てに母が学んだ大切な事柄とは…。
子供である著者を慈しみをもって厳しく導いてくれた母親にもまた、人生を歩む上で必要な何かを発見する途上の日々があった。そのことの不思議さを思うと、胸がむずがゆくなるような気持ちがします。
著者の新たな随筆が朝日新聞紙上に連載されているようです。これもまたいずれ一冊にまとめられることでしょう。楽しみです。
5年前に見つけたこのアーサー・ビナードというすぐれた日本語の書き手を、私はずっと大切にしていきたいと考えています。
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