著者は、ロアルド・ダール作品(チョコレート工場の秘密など)の翻訳者。東京在住で、子どもはおらず、また、これまで教育にたずさわったこともないようです。
本書は、そんな著者が、田舎(島根県)の小学校から特別授業の依頼を受けて、どのように子どもたちや先生と交流しながら2回の特別授業を行ったかが記述されています。
授業内容が書いてあるだけでなく、交流の経緯に大きな分量が割かれている本です。
著者にとって、純朴な子どもたちとの交流は感動するものだったようで、暖かい、やさしい気持ちを感じます。
また、わずかの期間に子どもたちの作文がいきいきと具体的になっていることに驚き、子どもたちの学ぶ姿勢に心を動かされました。
ただ、私にとって授業の内容そのものは「そうだったのか!」というような内容ではなく、むしろ凡庸な内容のように感じました。また、この邑智小学校は、もともと子どもたちが素直に育ち、すばらしい先生に恵まれ読書活動も盛んだったという背景があってこそ、このような良い交流ができた面が大きいと思います。
なので、「斬新で効果のある授業方法を知りたい」という動機でこの本を読むと、やや期待はずれかもしれません。