この本の著者は、日本語は遠景から近景へ、つまり、映画の文法と同じようなしくみで作られているという。そういえば、前に読んだ『ユゴーの不思議な発明』という本(セルズニック作・アスペクト社)は絵本でありながら、映画のように遠景から近景へと画面が次第に変化していき、妙に引き込まれる物語だった。そんな視覚的な効果を日本語は持っているということか・・・?
「は」と「が」の違いの問題など、映画好きの僕にも分かりやすく、日本語の全体像を見せてくれた。日本の映画が世界で健闘しているのも、もしかしたら、日本語と関係しているのかも知れない、という妄想(?)まで抱いてしまった。
最終章の「世界の中の日本語」は、まだ完成レベルの議論ではないと思うが、面白い発想で、言語というものの見方を(共同注視の視点で?)ガラリと変えるものかもしれないと思った。久しぶりに、あっというま(?)に読むことができ、次々にイメージを喚起させてくれる本だった。