日本語教師が外国人学習者に教えている"ニホンゴ"が紹介されています。"国語"に自信がある方が読んでも思わぬ再発見があることでしょう。
文法事項の説明は中学〜高校で学んだ国語の文法とは違っていて面白く読めました。例えば「AがBです」と「AはBです」の違いの説明は興味深く読みました。(「昔々、お爺さんとお婆さん**が**いました。お爺さん**は**山へ芝刈りに...」という昔話の始まりは、この"が"と"は"の組合せ以外ではシックリこない理由も これで分かりますね。本評者は "が"は"a"、"は"は"the" という感じで捉えてましたが、更に認識を深くしました) 英語の文では情報の流れは常に一定ですが(常に
旧情報→新情報の順に登場)、日本語は"が"と"は"の使い分けで新旧の情報の登場の順番を変えることが出来ます。それ故に日本語を英語に下手に直訳した文では、情報の流れがチグハグに感じたりすることがあるんですね。
発音の章も面白いです。頭の中で音声を聞き取る仕組み(音韻)がないと音がうまく聞き分けできない(音韻は現実の音ではない)という説明は「私たちが知覚する世界とは現実と対応した幻想である」(
心をつくる―脳が生みだす心の世界)と通じる話であり、興味深く思いました。また、発音(アクセント)には「2ルール・4パターン」があるとか、今まで意識していなかった日本語の規則に気付かせてくれます。定番の「橋、箸、端」の発音の違いの説明も今まで読んだ中で一番明瞭な説明でした。(関西人は東京弁と逆に発音したりするので、本書の説明に少し戸惑うかもしれませんが)
本書の指摘事項をよく復習して(そして巻末の参考文献にも当たって)、正しい日本語を話せるように精進していきたいものです。リタイヤしたら日本語教師ボランティアしようかな。(^-^)