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日本語で読むということ
 
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日本語で読むということ [単行本]

水村美苗
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

話題作『日本語が亡びるとき』は、なぜ書かれることになったのか?そんな関心と興味にもおのずから応えることとなる姉妹篇。泣く泣く書くうちに楽しくなったものばかりを収めた一冊。読書や思い出や自分の本にまつわるエッセイ。

内容(「BOOK」データベースより)

なぜ『日本語が亡びるとき』は書かれることになったのか?そんな関心と興味にもおのずから応える、ここ二十年の間折にふれて書きつづられたエッセイ&批評文集。

登録情報

  • 単行本: 246ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2009/4/22)
  • ISBN-10: 4480815015
  • ISBN-13: 978-4480815019
  • 発売日: 2009/4/22
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
本書は、著者がこれまであちこちで発表してきたエッセイや評論、講演原稿を集めたものである。『続 明暗』・『私小説』・『本格小説』の著者自身による解説もあれば、若き日のフランス留学時代の思い出もある。加藤周一との思いがけない関係も披露されれば、『続 夢十夜』ともいえる「夢十一夜」にも出逢える。

私が女に生まれてよかったと感じるのは、水村美苗のような大人の女性が書く文章を読むひとときである。きっと男性には、ここまで心楽しく女性の文章を味わえないだろうとの、ささやかな優越感に包まれるのだ。本書でもとりわけ心に残ったのは、収録されている母・水村節子の『高台にある家』の「あとがき」の次の一文である。「『高台にある家』には私の手が入っているが、それは自ら進んでそうしたわけではない。(・・・)母が私の判断を全面的に信頼してくれたのもありがたいことであった。さらには、母が老いた母であり、私の娘ではないのもありがたいことであった。人は、自分の娘の小説に手を入れるわけにはいかないだろう」(p.201-4)

『日本語が亡びるとき』発表後に書かれた次の一文も忘れがたい。「褒められて晴れがましかったが、どこか不満であった。どこが不満なのか、ある日、気がついた。『女だてらに』と誰もいってくれなかったのである。今の時代、口が裂けても言えない台詞なのかもしれない。(・・・)本から解放された秋は、母から初めて永遠に解放された秋となった。母を懐かしいと思える日はまだ遠い。ただ、母なら本を手にして『女だてらに』と言っただろうと思う。今は是が非でも聞きたい台詞である」(p.222) 漱石を正面から論ずる作家の書く、母娘ならでは確執と甘えの入り混じった「女らしい」一文である。
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形式:単行本
評者は同じ著者の『私小説 from left to right (新潮文庫)』も推奨する。

 水村美苗は寡作ということもファンになった理由だが、今回、日本語で書くということ(以下では、「同時発行書」という)と合わせて2册発行されたことは、ファン泣かせである。どちらを先に読むかに迷うが、「読み書き」という言葉があり、また、水村自身、「読むということから、書くということが生まれる」とよく述べている(どことどこで読んだか覚えていないが、少なくとも同時発行書の「あとがき」にはこの言葉がある)。そこで、『…読むということ』をまず読んだ。

 本書には、「I 本を読む日々」「II 深まる記憶」「III 私の本、母の本」「IV 人と仕事のめぐりあわせ」の4章に分けて、計56編の随筆が収められている。小説家になるには自己を白日の下にさらす気構えが必要だと、ある作家がいっているとか友人から聞いたように思う。水村はその言葉通り、彼女自身の体験、特に中学生時代に家族と渡米して学校や友人たちになじめず、下校後は家で日本文学に読み耽っていたという体験、をしばしば記している。それで、彼女の生い立ちが手に取るように分かり、頭のよい女性知人の話を聞くかのような思いでページを繰ることが出来る。

 第 III 章は、内容からいえば同時発行書の方に収めるべきもののようであるが、文の調子からいえば本書に収めるのがよいことが、同時発行書を読むと分かる。 IV 章の初めの2編は評論家・加藤周一への賛辞であり、彼の評論を好み、彼を尊敬して来た私にとっては嬉しい文章である。――同時発行書に比べれば、軽く読める楽しい一冊である。――
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
「日本語が亡びるとき」の著者のエッセイ集。
 若い人のものは読まないという著者のその心は、現代の日本語の
汚なさに堪えられない、ということなのであろう。
「加藤周一を悼んで」で、氏のように仏独英の三か国語を操りながら
漢文の素養もある知識人は、もう現れないであろう、と著者はいう。
 つまり漱石、鴎外以来の文士の流れはついに途絶えたのだ。
昔の漱石やら文豪たちの小説で育った少年少女は、チョーとか、食べれない、
とか聞くと生理的に受け入れれない。(おっと、間違い)
受け入れられない。
 ケイタイ小説はまず却下だ。
 言葉は変化していくとしても、壊すのとは違うはず…。
 そんな著者の声が聞こえる。
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