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日本美術史 (平凡社ライブラリー)
 
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日本美術史 (平凡社ライブラリー) [単行本]

岡倉 天心
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

岡倉天心の「日本美術史」は、日本で初めて試みられた体系的な古代から近代にわたる美術史講義である。未完に終わった論考「日本美術史論」に加え、日本を含めてアジア美術史を叙述する「泰東巧芸史」講義を併録した天心の美術史観・歴史観の全貌。

内容(「MARC」データベースより)

日本で初めて試みられた体系的な、古代から近代にわたる美術史講義。未完の論考「日本美術史論」、日本を含むアジア美術史を叙述する「泰東巧芸史」講義を併録した、天心の美術史観・歴史観の全貌。

登録情報

  • 単行本: 411ページ
  • 出版社: 平凡社 (2001/01)
  • ISBN-10: 4582763774
  • ISBN-13: 978-4582763775
  • 発売日: 2001/01
  • 商品の寸法: 16 x 11 x 2.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
日本近代において美術行政、美術評論、日本画の再生など、国内のみならず国際的な活躍をした、岡倉覚三(号 天心)による日本美術史他数編の著作集。書名にもなっている「日本美術史」は、正確には著作ではなく、天心の東京美術学校の美術史講義の生徒による筆記が、その死後まとめられたもの。
現在まで数多い日本美術史の中で本稿の最も特異なのは、単なる歴史的な叙述ではなく、「新たな日本美術の創造」が念頭に置かれている点。近年、美術史の再考が盛んに行われており、本書の汎アジア的思想が槍玉に挙げられることもしばしばである。しかしながら、「新たな日本美術の創造は歴史的理解を通してこそなされるはずである」という信念によって書かれている本書は、袋小路に入っているかのような現代の美術及び美術史の再考という観点から見るべき点が多い。
また、天心独自の鑑識眼に基いた歴史観、作家の良し悪しといった主観が垣間見られるのも本書の魅力の一つである。科学的客観性が尊ばれる現在の美術史研究の中でほとんど見られない「筆者の肉声」がふんだんに盛り込まれており、天心の強い美意識と自信が強く打ち出されている部分は新鮮に感じられ、今日の美術史研究者にとっても学ぶべき部分と言えるのではないだろうか。
美術史に関心を持つ人に広く読まれるべき好著。巻末の解説も、やや偏った視点ではあるが参考になる。是非本書をきっかけに、他の天心の著作にも目を通して欲しい。
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形式:単行本
 政治や経済の元気がなく、若者がナショナリズムに傾きつつある。
その流れで日本の文化は素晴らしいと叫ぶ若者が増えている。

 でも、現代の日本では日本画、邦楽、古典文学などに触れる機会がまずない。
だから、浮世絵、寿司、歌舞伎あたりを喧しく誇るくらいで止まってしまう。

 日本の文化はもっと分厚い。
シルクロードに連なる開放的な天平、繊細で優美な平安、
幽玄や枯淡の深みにたどり着いた室町など、
長い時間の中で様々な個性のある文化が表れ、地層のように積み重なっている。
天心はそれを見せてくれる。

 この本を読んで、日本文化の膨大な蓄積への畏敬と、
特定の時代だけ切り取り日本文化を語ることへの懐疑が同時に心に宿った。
本物に触れようと美術館や寺社を巡るきっかけになった大切な一冊である。
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形式:単行本
「茶の本」や「東洋の理想」などの、謂わば一つの哲学思想的・政治思想的な著作に代表される岡倉天心であるが、天心の本来の特質は日本国の美術と美学にある。この本は「天心」ー岡倉覚三の本物の美術史概論である。白鳳時代の昔から江戸末期まで、日本国に於ける日本画の変遷と、仏教美術から浮世絵版画まで歴史を滔々と、自分の美的史観から作品を述べて尽きる事の無い大講演の如きである。美文を持ってした文の達人である天心であるが、この美術史も独特の語り口で、読む者を酔わせる力を持っている。天心は明治の初期に、フェノロサの助手として日本国内を隈なく歩く尽くし、特に奈良の古寺に、日本古来の美的系譜を見出している。この美術史の文章から、何年にも亘るフェノロサの助手として、その経験から得た天心の美的審美眼を読む事が出来よう。この美術史の中で褒めている物や、天心の好みに合わぬものなどを、縦横無尽に論じている姿勢は、まさに彼の直情径行的な人柄の一面が伺える。

インドの貴婦人に、恋文を書くほどの情熱家であった天心の心意気は、彼が主幹になり、日本美術の発展と新たな創造の為に、その創設に邁進した「日本美術学校」の運営方針で、学内対立が持ち上がり、終には袂を分かち「日本美術院」の創設につながる。何が有ったかは知らないが、日本美術学校は、日本で唯一の美術工芸の本拠だけに、そこに居るべきではなかったか?、「日本美術院」は、天心の死後の衰退を思う時、まったく残念な感慨が湧くのは否めない。太平洋を望む北茨城に本拠を移し、弟子の大観や春草を始め、有力な若手をもって、その美の思想を具象化しょうとした。東北大震災の津波で、今は流されてしまった「六角堂」に籠り、東洋の理想や日本美術の思索に明け暮れた、天心のこころに去来する物は何であったのだろう?何を思い、何を求めていたのか。古来から日本人が惹かれ求めてきた美の本質、それらはどこで醸成されたものなのか?、日本人の繊細さ、美的な感受性は、おそらく、日本の風物と無縁な物ではない。日本人は、鮮やかで美しい四季を通じて、花を愛で、月を好み、雪を喜び、歌を求める。この様な濃やかな感受性、それが日本の美術の精神に、その根底に流れている事は疑いの無いものだ。この風土こそ、日本人の心を創り上げた真の力だろう。岡倉天心は、見事な英文を書いている、しかも、彼の書く和文も実に見事なものだ。これは一種の才能か?それとも、明治と云う時代の、文明の高揚した力なのだろうか?和魂洋才、天心は、この特異な時代に出現した、特異な人間のひとりで有ったのだろうか。
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