本書の後半には、日本の政治家には珍しい徹底して精神論を排除した理詰めで壮大な戦略、国家ビジョンが語られています。世界経済の巨大な地殻変動と日本の地政学的な位置をきちんと認識したうえで、中国やインドなどと比較して相対的に小国化していく日本のメリットを(大国化していく新興諸国向けの)輸出主導経済への転換という形で生かそうという大きな構想です。モノだけでなく対外投資も含めての輸出です。なまじの規模の国内市場があるために、世界の動きに鈍感なままパラダイス化、ガラパゴス化している日本経済を立て直すには、このような思い切った政策転換が必要かもしれません。輸出主導と言っても大規模製造業中心の円安誘導ではなく、地域の中小企業による高付加価値ブランド製品に特化する提案で、その仕掛けとして道州制が使われているのはbeautifulです。