新聞、テレビで伝えられる情報はフローとして私たちの前を過ぎてしまい、努力しないと日本社会で何が課題となっているのか、全体像の理解が難しい面があります。また、マス・メディアで流される情報は「変化」が契機となって伝えらることがほとんどで、根本的な問題があって変化がなければニュースとしてとりあげられないことから、全体像を把握することを困難としています。本書はこのような日本社会がかかえている課題を法の観点から垣間見せる良書です。(1994年の本書でとりあげられている過労死、不法就労などの様々な課題、解決が遅々として進まないことを再認識させられもします。)
執筆者の書きっぷりから基本的に学部レベルの学生以上を想定したものと思います。また、「マス・メディアと個人」の章で解説される、第4の権力であることが期待されるマス・メディアの課題は、ジャーナリズムに関心ある人の必読の章と思います。