PCエンジンのF1ゲームとしては一番メジャーなシリーズだと思います。真上から見下ろす視点の2Dレースゲームで、シリーズとして初めてチーム名及びドライバーを実名で登場させています。
このシリーズの特徴は、鬼のような高速スクロールです。良く言えばF1のスピード感を感じさせると言えますが、悪く言えばコースの表示範囲が狭すぎてまともに走らせられません。コースを見て操作していては間に合いませんから、コースは丸暗記しなければなりません。その上アザーカーがいますから、レース中はほとんど気を抜けません。目は疲れパッドを握る手は汗ばみ、気がつけば背骨がこわばっている自分がいます。レース後この緊張感から解放された時、これを心地よいと感じられるかはその人次第ですが、自分はかなり楽しく遊べました。
グラフィックやサウンドは、Huカードのタイトルとしてはまずまずです。サーキットの看板やピットレーン、タイヤバリアなど良く見ると細かく描き込まれていますが、見下ろし型のゲームである以上それらはかなり小さいので「感動する」と言うほどでもありません。サウンドはサンプリングしたようなかっこいい音を聞かせてくれる部分もありますが、BGMはPCエンジンらしい音色です。
PCエンジンには背景の回転機能が無いので、コースレイアウトは「それなりに似せてある」というレベルですし、昨今の超リアルゲームに比べたらセッティングなども簡素なものです。でもこのゲームの超高速スクロールがもたらすそのスピード感は、いまどきのシミュレータにはないゲームらしいレースを体験させてくれます。しかもレース後の疲労感までちゃんとあるという、なんとも独特なレースゲームでした。