映画評論家、故淀川長治氏は、すべての映画を愛したと聞きますが、、、、。なかなか私は、その域まで行けません(^^)
災害に恋愛を絡めたテーマうんぬんは、人それぞれの好みもあるから良いのですが、根本的な部分で映画としてつまらない、というか、成り立っていないです。
冒頭、まるで日本の終末のように始まり、掴みはOK!!って感じですが、次のシーンでは、アレはなんだったの?ってなるくらいの、普通の日常。。。。
基本的に全編、この繰り返しで、災害シーンとドラマ部分の描かれ方、役者の演技に、終始違和感がついて回ります。
災害により交通機能がマヒしてるであろう日本各地を、まるで瞬間移動のようにフラフラ出没する主人公。例え灰が降る中を歩こうと、衣服も顔も、まったく汚れません。
そして、ラストまでなんの活躍もしない主人公に、泣きじゃくるほど惚れてしまうヒロイン。「なぜこの二人はそんなに好き合ってるんだ?」と理解できないままに、ラスト間近の二人の抱擁、流れる愛の歌、回るカメラ、、、、。
そこに至るまでの二人の恋愛描写が不足してるのに、この恥ずかしくて大げさな演出はキツイです。
とにかく、作品全体を覆っている、奇妙な「ちぐはぐ感」。そしてストーリーは、アルマゲドンとインデペンデンス・デイを基本に、ディープインパクトをブレンドし劣化させた、なんの新鮮さもない内容。こういった部分を無視して楽しめというのは、いささか私には不可能なコトでした。
エヴァンゲリオン、ナディア、平成ガメラシリーズの、樋口監督が手懸けた回&シーンは個人的に非常に好きで、フル監督で作品を撮ると聞いた時はとても嬉しかったのですが、、、。
どうやら、2時間という尺を保たせる力量が足らないようです。
いやこれは、若い日本映画監督全体に言えることなのですが、短いカットカットでは優れた才能を持っているのに、長いシーンを「魅せる」演出力に欠けていて、すぐにセリフで言わせて状況説明を逃げてしまう。
30分くらいの作品ならそれもアリでしょうけど、2時間以上それを繰り返されると、観ている方も内容よりオシリの疲れが気になってしまいます。
映画ファンを続けて20年。良作も多い日本映画ですが、もっともっと頑張っていただきたいと思います。
樋口監督には娯楽映画監督として、和製スピルバーグやキャメロンになれると期待していたし、次作で今度こそ!!という応援も込め、厳しい内容にさせて戴きました。