日本では世界にみられない不思議が幾つかあります。そのひとつが「戦争」を論じるから戦争に巻き込まれるという不思議な論理です。日本には「恒久平和」を明文化した素晴らしい憲法があるんだから、戦争なんて起こる筈がないじゃないかと声高に論じる知識人が当たり前の顔をしている国。夢想家達が闊歩していた時代から、日本の安全保障を真正面から論じ、日本の核武装を具体的な論理で構築していた唯一の軍事評論家が、この『日本有事』の著者である兵頭二十八だ。そんな著者が2006年の日本の安全保障のあり方を論じているのが、この新作である。無定見で不明瞭な軍事論議に不満な、そこの貴方。快刀乱麻の冴えた兵頭軍学の心髄に触れてみよう。