まず第一にこの本はタイトルで大幅に損をしている。なぜもっと簡単に「ショーケン 映画を語る」くらいのものにならなかったのか。書店でも全然目立たない。スガが前に出すぎたか。単なるインタビュアーで最後に青臭い自らの映画論を載せているだけじゃないか。
取りようによってはショーケンの自慢話に終始しているようにも思えるが、斜陽化した映画界の中で確実に自らの作品を残してきたという自負がそうさせているわけで、読んでいて決して悪い感じはしない。市川昆監督との反目は、ちょっとした行きがかりで人間関係が悪くなるという見本で、少し優しい言葉をかけていればここまで感情がこじれなかったのにと思うが、でも波長の違う人間っているんで、結局最後はこう叫んでいたんだろう「俺、大嫌い、市川昆」。
薄い本で印刷の空白も多いのだが、意外と中身が濃くて、簡単には読み進めなかった。