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日本文明と近代西洋―「鎖国」再考 (NHKブックス)
 
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日本文明と近代西洋―「鎖国」再考 (NHKブックス) [単行本]

川勝 平太
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

近代以前、文明の中心にあったアジアから主要物産を輸入していた日本と西欧は、鎖国、近代世界システム確立の過程で輸入代替化に成功し、併行的発展をとげた。さらに開国後、文化の相違により西欧と競合しなかった日本は、アジア間競争の勝者になっていく―。そうした過程を木綿を例に実証。物産利用に文化差が関わる事実に着目して、西欧モデルの単線的な発展段階論を批判し、アジア、西欧を視野に入れて考察するスケールの大きい日本文明論。

内容(「MARC」データベースより)

近代以前、文明の中心にあったアジアから主要産物を輸入していた日本と西欧は、輸入代替化の成功により併行的発展を遂げた。同じアジアにありながら植民地化されずにすんだ日本が勝者となっていく過程を、木綿を例にとって解説していく。

登録情報

  • 単行本: 266ページ
  • 出版社: 日本放送出版協会 (1991/06)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4140016272
  • ISBN-13: 978-4140016275
  • 発売日: 1991/06
  • 商品の寸法: 18.2 x 12.8 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
 「日本は他アジア諸国と異なり、植民地化されることなく、近代化を成功させた。それは何故か?」という明確な課題設定の下に、歴史を経済・文化・社会の複合的なダイナミズムとして捕らえ、西欧・アジア・日本相互の多面的な関係性を解き明かしながら、新しい視点・解を提示していく手腕は見事である。

 一般的に、日本の近代化の成功要因は、「江戸時代に育まれた文化の高さ」及び「日本人の勤勉さ」とする論説が多いが、川勝氏は、室町〜戦国期における日本と西欧の社会・文化の共通性から、議論をスタートさせる。
 当時、西欧も日本もインド・東南アジアとの物産の交易を盛んにし、類似の経済文化を作り出していた。交易の源泉となる金銀を、日本は国内生産(世界で唯一の貨幣素材自給国)し、西欧は新世界より調達という相違はあったが。

 その後、西欧は植民地化政策により、資本集約・労働節約的経済圏を構築して行った。一方、日本は西欧と同様の物産社会を維持しながら、鎖国政策に転向。国内金銀資源の開発、国内産業の振興により、自立した資本節約、労働集約的経済社会を構築して行った。

 方法は異なるがこの同類の経済・社会・文化を持った2つの世界が、幕末に出会う。

 近世〜明治期の日本経済は、アジア社会における物産交易手段を一貫して掌中にしており、他アジア諸国と異なり、物産を買いうべき立場にあった。これが、日本の近代化成功の要因である と氏は説く。

 論旨の明快さ、記述の分り易さが相俟って、実に面白い。

 後半(2部)の「唯物史観と生態史観」では、氏は自らの歴史観を説く。経済は、「生産」ばかりでなく「消費」に着目すべき。近代において、「経済力+軍事力」=「富国強兵」は唯一無二の近代化方法論ではなく、近世日本は「軍縮・平和主義文化」+「勤勉・循環型経済社会」を近代化に先駆けて構築した。ここに学ぶべきものは多いと説く。

 1部と2部の繋がりが希薄で、一冊の本としてやや纏まりを欠く面はありますが、歴史・経済に興味ある諸氏には是非一読を薦めます。
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By カスタマー
形式:単行本
経済史的には、工業化は西洋を中心に始まり、非西欧が取り込まれていく過程として描かれていた。しかし、本書の木綿の事例にあるとおり、アジア間競争が行われ、決して西欧の一方的な近代化に周辺が従属していく過程ではなかった。こうしたこれまでの歴史観の転換を行ったのが著者であり、先駆者として知られている。著者のこの業績は国内よりもむしろ国外で高い評価を受けている(著者の英文での著作物については国内で意外に知られていないが)。

本書はそうした彼のバックグランドを一般向けに書き直したものである。このため、やや厳密性を欠く記述もあるが、新書であるため致し方ない。また、これもいわば“川勝節”である。

現在では川勝氏が提起した歴史観は一般にも敷衍しつつあるが、91年当時!には非常に新鮮であった。これをさらに超えるパラダイムの提示が著者に期待される(現状ではまだのようだが)。

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