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日本文学史―近代から現代へ (中公新書 (212))
 
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日本文学史―近代から現代へ (中公新書 (212)) [新書]

奥野 健男
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 新書: 260ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (1970/03)
  • ISBN-10: 4121002121
  • ISBN-13: 978-4121002129
  • 発売日: 1970/03
  • 商品の寸法: 17.4 x 11 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
まともに書くと相当な量になるであろう日本文学史を標準
的な新書サイズに収めたことは評価してもいいだろう。

良かった点はは森鴎外や谷崎潤一郎などその時代の象徴的
作家の内面を、作品を通してそれなりに切り込んでいると
ころ。反面、自然主義、白樺派といった派閥対立はよく理
解できなかった。いろいろ羅列せずに的を絞って書くれれ
ばよかったのだが。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By モチヅキ VINE™ メンバー
 1926年生まれの高分子化学者・文芸評論家(吉本隆明と同じ現代批評派)が1970年に著した本。明治以降の日本文学には、西洋文明との急激な接触、それへのリアクションとしての過去の日本文学の伝統の再編成、日本社会自体の激変を背景に、日本に近代的自我と合理精神に基づく近代文学を成立させようとする多彩な試みが見られた。まず明治初期には江戸時代からの伝統の連続が見られるが、1887年の二葉亭四迷らの登場をもって、私小説的ではあるが日本の近代文学史が始まったと見る。1904年頃、「田舎出身者による江戸的美学への反逆」である自然主義文学が隆盛となったが、1910年の大逆事件以後、耽美主義、鴎外、漱石、白樺派(温室育ちの理想主義)、新理知派等が台頭する。1923年の大震災後、西洋近代への懐疑が強まる中で、自己解体による既成価値の破壊という共通性を持つ、新感覚派(文春系、感覚の断片化と表現の革新)とプロレタリア文学が登場する。1932年以降の大弾圧で後者が崩壊すると、転向小説、日本浪漫派、社会主義リアリズム(イデオロギーを隠した客観小説)、新興芸術派(新潮系、エロ・グロ・ナンセンス)等が登場し、1930年代には近代文学から現代文学(世界の同時性、人間疎外を背景に)への転換の動きが見られた(戦時下に挫折)。やがて戦後1950年以降の日常性の回復、読者層の増大を背景に、小説ブームと「第三の新人」(即物的・日常的・非論理的)が現れ、やがて大衆文学と純文学の隔たりの曖昧化と文士の芸能人化の傾向が顕著となる。その後、1970年頃には、対西欧・対共産主義の2つのコンプレックスが解消し、新たな「現代」的状況との取り組み、「孤立的・実験的芸術化」としての新たな純文学確立への苦闘が始まっている、として本書は締めくくられる。専門外の人間にはいささか派閥関係が分かり難く、またその古さゆえ「現代文学」の語義が分かり難い。
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