物事の崩壊寸前を福島第一原発事故を象徴する「メルトダウン」という言葉を使うことが流行であるようだ。この本を手にしたときに、冗談ともつかないタイトルに複雑な感情を抱いたものだ。奇しくも2013年は衆参両院の任期満了を迎え、なんらかの形で選挙が行われる。その筆者が仮に参院議員を続けるならば、3回目の試練がやってくる。前回および前々回は自民党というバックボーンがあって、自身の人気が自民党の票となって、多数の議員の当選に貢献したが、「相棒」の「二人しかいない特命係」よろしく、二人しかいない政党の「党首」として戦わねばならない。メルトダウン寸前にあるのは、日本政府ではなく、舛添要一という男の政治生命ではないだろうか。
本題は、民主党政権になってからの政治の迷走ぶりが書かれている。マスコミが詳しく報道しない情報も網羅されているのだが、政権交代しなければ、日本の政治家の無芸大食ぶりや、マスゴミのダメさがわからなかったろう。日本の政治家の体たらくぶりは選挙方法にあるとしているのだが、いかなる選挙方法をとったとしても「金集めがうまいが、政策にうとい政治屋」たちの根絶は難しい。本当に日本をよくしたいとすれば、自分の古巣にいる総理経験者をはじめ、世襲議員たちから駆逐しなければならないからである。
2013年、仮に議員バッジを外さねばならなくなっても、この男はそのまんま東とともに、政治評論家なる電波芸者としてデジタルテレビの前に立ち続けるであろう。そういう道を断って、この本に書いてあるとおりに断行するというならば、理解できる。立場が悪くなれば、逃げ道を作ってうやむやにするというのも議員バッジたちの特性でもある。だから政治家は信用されないのである。