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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
分厚いです…,
By 三流の骨太 (九州) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫) (文庫)
楽しく読めるというより、重苦しい感じのする内容です。文庫としては七百ページ以上あるということもあり、分厚いために読みにくいという欠点はあります。(で、マイナス1点) しかし、虫太郎のデビュー作「完全犯罪」、超有名作「黒死館殺人事件」(これが長い)、と読みごたえはありますし、巻末に虫太郎の息子(小栗宣治)の書いた「小伝・小栗虫太郎」があり、とても参考になります。 特に「黒死館殺人事件」狙いで買おうとしている人が多いと思われますが、これは教養文学系における殺人事件にほかならず、一般読者だけではなく、学者にすら厳しいことでしょう。甘く見ないほうがいいと思います。
13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
黒死館殺人事件など,
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レビュー対象商品: 日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫) (文庫)
まずなによりも、本書には「黒死館殺人事件」が収録されていることは知っておきましょう。というのも、ほとんど変わらない値段で、「黒死館殺人事件しか」収録されていない文庫があるので、買うときはどちらがお得か、といったことを考える必要があるからです。本書では「完全犯罪」「聖アレキセイ~」も読める。 前者はデビュー作品で扱っている内容は密室モノだが、その密室殺人が起こるに至った経緯が冒頭の数ページで描かれるのだが、その異常に濃密なことときたら!単なる密室殺人を語るのに、ここまで背景を語ってしまうような過剰さに小栗の小説家としての魅力がある。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
語彙のブラックホール,
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レビュー対象商品: 日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫) (文庫)
本文庫は、推理/探偵小説作家:小栗虫太郎(1901〜46)の初期作品を纏めたもので、全5編が収まる。作品を順に列挙しますと…“完全犯罪”“後光殺人事件”“聖アレキセイ寺院の惨劇”“黒死館殺人事件”“オフェリヤ殺し”。氏は昭和8年(1933)年に、病を患った横溝正史に替って“彗星のごとく”新青年にてデビューした由のエピソードは広く知られている事と思う。その折の、超が付くほどの一大傑作“完全犯罪”も勿論ここに収まっている。松野一夫氏の挿絵が掲載されているのが本文庫の魅力でしょう。 驚くべきことに、本文庫の5編は全て、虫太郎デヴュー後1〜2年の間に集中して書かれている。私は彼の小説を読み始めて約8年経ちますが、その圧倒的な想像力と筆力には何時も感嘆せざるをえません。 虫太郎の文章はしばしば“悪文”とも言われますが、そんな事はけっして無いと思う。彼の文体の特性は…“本来、たいていは<直喩>として書かれる表現を悉く<暗喩>で書いている”…点に尽きよう。初めて彼の作品と接する読者はおそらくその点に躓くかもしれませんが、ひとたび上記の点を了解すると、その途端から彼の描き出す“語彙のブラックホール”に全身ごと巻き込まれる。 上記の性質は寧ろ、私などの後の世代の一読者からすると、例えば瀧口修造さんのようなモダニズム期に活躍した詩人諸氏と同質の感性と解されます。虫太郎は“形而上学詩人”の感覚で文章を書き続けた探偵作家なのだと。正直誇張なく、エドガー・ポー級の頭脳だと思う。残念ながら、現代ではこの様な作家とリアルタイムで出遭うことはありません。 現在、手軽に購入できる虫太郎集の類は殆ど無いです。数年前の、日下三蔵さんの編まれたちくま文庫も入手困難。以前の社会思想社:現代教養文庫に収められた諸作を、どうかもう一度出版して欲しい…というのが、1ファンとしての強い希望です。 本文庫の如き“代表作”のみでは片手落ちです。とりわけほとんど顧みられない秘境もの、伝奇ものなども纏めての体系的な文庫復刻を熱望しています。
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