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日本建築遺産12選―語りなおし日本建築史 (とんぼの本)
 
 

日本建築遺産12選―語りなおし日本建築史 (とんぼの本) [単行本]

磯崎 新
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「日本建築とはいったい何か?」。1960年代にキャリアをスタートし、現代にいたるまで、半世紀にわたり世界の建築の最前線で活躍しながら、鋭い切り口の建築/文化批評を行なってきた建築家・磯崎新が、いまあらためて「日本建築」について語りなおす。古代から20世紀までの数多の名建築のなかから自ら選んだ12の「建築遺産」をとりあげ、「垂直の構築」と「水平の構築」という日本建築の二つの流れからその歴史を読みかえる。刺激的でまったくあたらしい、イソザキ流「日本建築史」のはじまりです。

出版社からのコメント

◎三十三間堂は何故あんなに長いのか? 投入堂はこんな崖にどうやって建てたの? 出雲大社が何度も倒れたわけは?
「日本建築とはいったい何か?」。1960年代にキャリアをスタートし、現代にいたるまで、半世紀にわたり世界の建築の最前線で活躍しながら、鋭い切り口の建築/文化批評を行なってきた建築家・磯崎新が、いまあらためて「日本建築」 について語りなおす。古代から20世紀までの数多の名建築のなかから自ら選んだ12の「建築遺産」をとりあげ、「垂直の構築」と「水平の構築」という日本建築の二つの流れからその歴史を読みかえる。刺激的でまったくあたらしい、イソザキ流「日本建築史」のはじまりです。

◎本書でとりあげる12の建築
1、神を感知するために 出雲大社 vs 伊勢神宮
2、〈柱〉原理主義 浄土寺浄土堂 vs 唐招提寺金堂
3、のびゆく内部空間 円覚寺舎利殿 vs 三十三間堂
4、二つのフリースタイル 三仏寺投入堂 vs 西本願寺飛雲閣
5、テーマパークの近世 さざえ堂 vs 修学院離宮 上野お茶屋
6、20世紀日本建築の到達点 代々木オリンピックプール vs 水戸芸術館アートタワー

◎「3.11後の建築」を展望するエッセイも緊急収録!

◎以下本文より
----日本にはそもそも「建築」は存在しませんでした。(略)しかし、僕がここで言う「建築」はそうした個々の建築ではなく、「理念」あるいは概念としての「建築」です。(p7)

----今回のお話をするにあたって、古代から20世紀まで、12件の建物を選んでみました。時代やジャンルをまんべんなく網羅することにはこだわっていません。また、いわゆる「名建築」ばかりでもないのですが、僕にとってはこれらのいずれもが「構築する力」を強く感じさせてくれる存在です。(p11)

----震災後のいまは、内乱のさなかに、受容(もどき)すべきあらたな社会制度(ソフト・アーキテクチュア)の設計をどうするかが問われています。これが新しい次元における建築(アーキテクチュア)です。とすれば、日本列島には先例があります。この語りの六つの章が、それぞれの異なるアイディアを今に伝えてくれると思います。(p120)


登録情報

  • 単行本: 125ページ
  • 出版社: 新潮社 (2011/06)
  • ISBN-10: 4106022206
  • ISBN-13: 978-4106022203
  • 発売日: 2011/06
  • 商品の寸法: 21.6 x 16.4 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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神を感知するためには出雲大社と伊勢神宮、伸びゆく内部空間を考察するためには円覚寺の舎利殿と三十三間堂、建築の自由形を見るためには三仏寺投入堂と西本願寺飛雲閣という塩梅に、現代の代表的な建築家である著者が6つの切り口で12の名建築を考察していくという今風のスマートな企画です。

古代から現在に至る長大な日本建築の流れを、著者は垂直の方向に伸びる「柱」とその柱を水平の方向に「架構」する2つのムーブメントの相関関係にあるととらえ、わが国の建築史は外国からの「圧力」、それに起因する「内乱」、それが結果する「受容」(もどき)、それが受肉化する「変形」(やつし)の4つのサイクルで回転運動を続けてきた、と著者は筆鋒鋭く説くのですが、さすが4半世紀にわたって現代思想に相亘りつつ建築の「構築する力」を信じて活躍してきた「世界のイソザキ」らしい総括といえるでしょう。

しかし建築家と香具師だけはその言説をうのみにしてはなりませぬ。いや、いくら口先三寸で立派なことをおっしゃしゃってもいっこうに構わないのですが、相撲取りの真価は土俵であり、将棋指しの真価が盤上の勝ち負けにあるがごとく、建築家の真価はその言葉や思想やお説教ではさらさらなくて、彼が構築した建築物そのものの価値にしかないのです。

私はこの人の主要な作品をつらつら見て回ったものですが、例えば東京のお茶ノ水スクエアA館やらカザルスホール、ロサンゼルスまで足を延ばして見物した現代美術館にしても、彼の代表作として知られる水戸芸術館のアートタワーにしても、同じ作者の著作物から感じることのできる知的興奮と芸術的感動には程遠く、言行不一致のあまりの落差に呆然として慨嘆するほかなかったのは、まことに残念至極なことでした。
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By sasabon #1殿堂 トップ10レビュアー VINE™ メンバー
日本を代表する建築家の磯崎新が、日本建築の歴史の中で大切だと思う建築遺産を12選び、それについて彼自身の考えを滔々と披露していました。写真も多く掲載してありますが、希代の建築家が考える「建築とは何か」と言う実に深い考察が展開してありますので、建築を学ぶ学生は当然として、一般の愛好家でもその論については深く考えさせられ影響を受けるでしょう。

取り上げた12の建造物は以下の通りです。
神を感知するために(出雲大社 伊勢神宮)
〈柱〉原理主義(浄土寺浄土堂 唐招提寺金堂)
のびゆく内部空間(円覚寺舎利殿 三十三間堂)
二つのフリースタイル(三仏寺投入堂 西本願寺飛雲閣)
テーマパークの近世(さざえ堂 修学院離宮 上の御茶屋)
20世紀日本建築の到達点(代々木オリンピックプール 水戸芸術館アートタワー)
これらの建築遺産はこれまで訪れてきたところが多い訳ですが、未知の建築物もあり、今後の観賞において着目する観点を教えられた気がします。

磯崎新は本書で多くのことを語っています。全てを理解するのには結構難解な箇所もありましたが、日本建築の歩みについては「外圧−内乱−受容(もどき)−変形(やつし) 和様化」のサイクルが続いてきたと述べているのが印象的に残りました。

最後に今回の大震災についても触れていました。「震災後の今は、内乱のさなかに、受容すべき新たな社会制度の設計をどうするかが問われています。これが新しい次元における建築です。とすれば、日本列島には先例があります。この語りの6つの章が、それぞれの異なるアイデアを今に伝えてくれると思います。」という結論が書かれていました。
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By 993改 #1殿堂 トップ500レビュアー
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かの磯崎新氏による建築読み物本。磯崎氏自らが選んだ名建築12件を通じ、日本建築史を語ります。自分としては、三仏寺投入堂、さざえ堂という2件の名作が掲載されているだけで、手に取りました。体裁としては、1件あたり6ページから10ページ程度で、磯崎氏による文章と写真が出てきます。
この類の本は、写真、文章を合わせて、2ページ程度で紹介されるものが多いので、内容的には少し増えた感がありますが、どうせ増やすなら、もう少し語ってよという感じを受けました。また、磯崎氏の文章は、さすが、現役建築家の文章と思われる、「どうやって、この建物が建てられたのか」等の鋭い指摘があるのは、良かったです。ただ、一方で、建築素人には難しくて、一読だけではわからない点も多かったので、これは再読します。
物件数も、値段がもう少し上がっても構わないので、ページ数をもう少し増やして、多くの物件を紹介して欲しかったなあとも思いました。
要望も多いので、星は、4個としておきます。ただ、ありそうで無かった建築本ですので、その企画力には、星5つです。
退屈することは無い本です。
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