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日本妖怪変化史 (中公文庫BIBLIO)
 
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日本妖怪変化史 (中公文庫BIBLIO) [文庫]

江馬 務
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

幽冥界には妖しい力があって絶えず人間界に災厄を加えんと恐ろしい糸を操っている…そう信じて、鬼に食われ、狐狸に誑かされ、幽霊に悩まされてきた日本人。多くの文献から収集した記事をもとに、妖怪変化の正体を多面的に明らかにし、古来の風俗に人間の妄執の移り変わりを見る。柳田国男の民俗学による妖怪研究に先駆けて大正十二年に発表された表題論文ほか、「文芸上に表われたる鬼」「火の玉」を収録。中公文庫版に図版を追加し、本文の補訂をおこなった新版。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

江馬 務
1884(明治17)年京都市生まれ。1910~21年京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)講師として画学生を指導。その間、11年に風俗史研究会を組織、16年から機関誌「風俗研究」を発行。19年風俗研究所設立。有職故実を風俗史学として開拓、41年「日本風俗史」を出版。さらに「新修有職故実」「日本生活史」「日本結髪全史」「日本服飾史要」「日本妖怪変化史」などを著す。24~50年京都女子大学教授、25年風俗研究所長、27年日本風俗文化学会会長、35年日本風俗史学会会長を歴任。また溝口健二「雨月物語」、吉村公三郎「源氏物語」などの映画やテレビ、時代祭・葵祭の時代考証家としても活躍。1979(昭和54)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 181ページ
  • 出版社: 中央公論新社; 改版 (2004/06)
  • ISBN-10: 4122043840
  • ISBN-13: 978-4122043848
  • 発売日: 2004/06
  • 商品の寸法: 15.6 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
是非手元に 2004/6/29
By say
形式:文庫
 待っていた一冊なのである。
 もともと在庫がなく、再販がなく、幻の一冊となっていた。それが今回の覆刊である。さらに手が加えられてよい一冊となっている。

 昨今の妖怪ブームに載ったものと違い、書かれたのは大正。あくまで学問からの妖怪を捕らえている。

 なんといっても現代においては京極夏彦さんが、過去においては柳田

先生の薦めた一冊なので、いつなくなるかもしれないので今のうちに購入を。
 

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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By amiyako
形式:文庫
 「奇書」というのにふさわしい一冊。柳田に先駆けて、大正十二年に発表された論文。
 当時から既に『前古未曾有の珍書という呼び声高く』発売後すぐ売切れとなり、さらに研究編纂を重ねて本書を完成させたという。風俗史家として、『妖怪変化の現象を観るときは、これが実在しょうがせまいが』『祖先がこれをいかに見たか、これを実見していかなる態度を取りこれに対したかをありのまま』上代から近代まで整理したもの。この明治生まれの風俗研究家江馬務の仕事は、現在では『象徴人類学』といわれる分野に接近している。
 江馬はヴィジュアルにも関心が高かったため、本書には図版が多く収録されている。絵を描く人には大いに参考になる部分があると思う。夢枕獏や坂東真砂子など、いろんな小説の元ネタも一気にわかる。
 表題作のほか、『文芸上に表われたる鬼』『火の玉』二編を収録。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 妖怪(本来のままで出現するもの。いわゆる化けないもの)と、変化(本来の姿を変えて出現するもの。幽霊などのいわゆる化けるもの)の二種の怪しい存在(もの)を、彼らの容姿から細かく分類し、人間とどんな関わりを持ってきたか、いかなる出現の理由を持ち、どのような変遷をたどってきたかを考察した論文「日本妖怪変化史」。柳田國男をはじめとする民俗学の泰斗の妖怪研究に先駆けて、大正十二年(1923年)に発表された。

 古くは古事記、日本書紀、日本霊異記から、今昔物語、宇治拾遺物語を経て、拾遺お伽婢子(おとぎぼうこ)、太平百物語まで、妖怪と変化が登場する多くの事例を紹介しながら、彼らを分類し、その生態や性格、変遷の歴史を記している。数多くの妖怪と変化(へんげ)が、著者の分類に従って次々に登場し、一堂に会する様はまさに百花繚乱。文字通り、百鬼夜行の様相を呈している。

 子どもの頃、テレビで「ゲゲゲの鬼太郎」に夢中になり、ここ数年は京極夏彦の妖怪ミステリー小説(?)などにうつつを抜かしている私にとって、本書は実に興味深く、心楽しい一夜を過ごすことのできた一冊であった。
 「百鬼夜行」や「百鬼夜行拾遺」「絵本百物語」、さらには江戸時代の浮世絵など、古今の妖怪と変化の絵が多数掲載されていたのも有り難い。

 << 彼ら(妖怪変化)が現実の社会を超越して、人間界の道徳、法律などの煩雑なる拘束を脱し、きわめて自由の天地を有していることは羨しいほどである。>>(p.123)
 といった文章には、妖怪と変化の存在への著者の親愛の情が響いているようである。
 化けものが跳梁跋扈する怪談、奇譚の類を好む人間として、まことに頼もしく、嬉しく感じたことである。

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