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昨今の妖怪ブームに載ったものと違い、書かれたのは大正。あくまで学問からの妖怪を捕らえている。
なんといっても現代においては京極夏彦さんが、過去においては柳田
先生の薦めた一冊なので、いつなくなるかもしれないので今のうちに購入を。
古くは古事記、日本書紀、日本霊異記から、今昔物語、宇治拾遺物語を経て、拾遺お伽婢子(おとぎぼうこ)、太平百物語まで、妖怪と変化が登場する多くの事例を紹介しながら、彼らを分類し、その生態や性格、変遷の歴史を記している。数多くの妖怪と変化(へんげ)が、著者の分類に従って次々に登場し、一堂に会する様はまさに百花繚乱。文字通り、百鬼夜行の様相を呈している。
子どもの頃、テレビで「ゲゲゲの鬼太郎」に夢中になり、ここ数年は京極夏彦の妖怪ミステリー小説(?)などにうつつを抜かしている私にとって、本書は実に興味深く、心楽しい一夜を過ごすことのできた一冊であった。
「百鬼夜行」や「百鬼夜行拾遺」「絵本百物語」、さらには江戸時代の浮世絵など、古今の妖怪と変化の絵が多数掲載されていたのも有り難い。
<< 彼ら(妖怪変化)が現実の社会を超越して、人間界の道徳、法律などの煩雑なる拘束を脱し、きわめて自由の天地を有していることは羨しいほどである。>>(p.123)
といった文章には、妖怪と変化の存在への著者の親愛の情が響いているようである。
化けものが跳梁跋扈する怪談、奇譚の類を好む人間として、まことに頼もしく、嬉しく感じたことである。
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