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75 人中、74人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
記憶にとどめやすい一冊,
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レビュー対象商品: 日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー) (文庫)
外国人による開国後日本の紀行文は数あるが、バードのこの作品は代表的な物として著名。明治11年日本を訪れた彼女は従者一人を連れ、 江戸から日光、鬼怒川から会津、新潟、山形、秋田、青森、北海道へ至る。 現在の国道に比定するならば、 R4⇒R119⇒R121⇒R49⇒R113⇒R13⇒R7⇒R5⇒R36⇒R235⇒R237 というルートが最も近いと思われる。 鉄道導入期にあった当時の日本では道路整備は後回しにされていたと言われており、 特に山間僻地での道路状態の酷さについて、バードはつぶさに触れている。 その一方で、三島県政下にある山形県内で囚人使役による道路改修が行われていた事、 北海道での札幌本道整備過程の様子が記述されている事など、細かい記述も見落とせない。 また当時の山間部の衣食住・衛生状態・文化について、 日本人では気づかない面についての記述があり、史料価値は高い。 特に印象的なのは日本人の物見高さで、初めて白人女性を見た人々は群をなして ”見物”し、将棋倒しで怪我人まで出る始末。 彼女の泊まる宿の障子の穴から、無数の目が覗いていたという記述も面白い。 北海道の平取まで足を伸ばした彼女は、アイヌコタンにしばらく留まり、その生活を記録している。 義経神社に関する記述と、当時のコタンコロクルと思われるベンリの微妙な応対に、 何事かを示唆する物があり興味深い。 明治激動期にある日本の奥地までつぶさに描いた紀行は多くはなく貴重。 素直な彼女の好奇心が読者にも伝わり、紀行文としては記憶に留まり易い著作と言える。 この作品の一節が引用されることが多い事からも分かるように、 国内紀行作品の中では必ず押さえておくべき一冊である。
66 人中、64人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
異国の日本,
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レビュー対象商品: 日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー) (文庫)
時間的にも百年前と今の北日本との落差、当時の日本人の感じるであろう感慨とこのスコットランド人の感慨の落差、大変興味深く読みました。スコットランド地方の牧地と殺伐とした高地を見慣れている著者にとって、稲作の田んぼと山の中でうっそうと続く広葉樹に覆われた日本は、単に異郷の珍しさとは違った美しさを感じたように思われる。アイヌへの感慨は、滅びゆくと想像される民族への暖かい思いやりが感じられるとともに、冷徹な観察眼(同一の人類とは評価していないような)もみられる。同一作家の韓国紀行も、当時の韓国への日本の浸透の中、大変面白い視点や感覚を感ずることの出来る傑作です。この歳でこの意欲、すばらしいし、英国人の客観的視点の置き方と決して自身の孤高の感じ方を変えないことは同じく興味深い。
102 人中、98人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
外国人が詳細に見た文明開化の日本,
By らーち (三重県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 日本奥地紀行 (平凡社ライブラリー) (文庫)
明治維新の記憶も覚めない明治10年に横浜へ船で訪れた、イザベラ・バード。外国人女性としては初めての東北北海道への旅を日本人ガイド伊藤氏と共に行く。正確な地名や描写に現在と比較するのも興味深いところでした。極貧の村の様子や、温泉宿の話、鉄道に下駄を履いて乗る日本人の足音がすごかった話などどんどん読んでしまいました。また、いろはにほへとの解説や神社の鳥居の由来など実に細かいことまで書かれています。 イギリスで出版された初版には、北海道から帰ってから伊勢、大阪までの旅も書かれているそうですが、本書はこの部分が削除された第二版を元にしています。この部分もさらに興味あるので、誰か翻訳して欲しいところです。
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