ぼくらのような専門外からは感動的でしたね。家族概念でさえ、歴史的な背景と社会的な要因で構成されるとは。子どもがかわいいというのは近代以降とか、恋愛と結婚が一体化したのは近代以降とか、子どもを教育しなければというのも(帝国主義的)国家の基本政策だったとか、気分がすっきりですね。なによりも、幸せな家族というのは、既に作り上げられた概念で啓蒙的に、ある意図に基づき、志向されているという考えが基本にあります。そう、そんなに今の家族って幸せじゃないにもかかわらず、アプリオリに幸せな風景をおしつけられ、そうでないのは悪だごときな倫理をおしつけられている。テレビドラマをはじめ、あまりにも多くの情報がそれに基づいて発信されている。家族は一体だなんて。もっと個人個人が自由であっていいのに、あるべき家族像にあまりにも縛られ過ぎている。そんな家族が解体されていく様子が、明快に示されている。その先が示されていないという批判があるけれど、それこそ、自分たちが自分らしく家族像を再構築すればいいと言いたいんだろうね。