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日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか
 
 

日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか [単行本]

千田 有紀
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

日本型近代家族はどのように形成され、どのように変容したのか。また冷戦後の格差社会において、再編されていく近代家族とはどのようなものなのか。恋愛、母性、家庭にかんする規範はどのように変化したのか。家の伝統との関係でこれまで語られてこなかった日本の近代家族像について多角的に分析し、新たな視点を提示する力作である。

内容(「BOOK」データベースより)

家の伝統、家父長制、ロマンティックラブ、核家族論から格差社会におけるポスト近代家族まで。日本型近代家族の謎を解きあかす。

登録情報

  • 単行本: 198ページ
  • 出版社: 勁草書房 (2011/3/29)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4326653612
  • ISBN-13: 978-4326653614
  • 発売日: 2011/3/29
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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家族についてこれまでの言説の変遷を調べたい人には、「代わりに著者が膨大な作業をやってメモにしてくれた」という感じで、辞書的な使い方ができそう。ただ、著者自身の問題意識が最初から最後まで見えず、読み物としての面白みはない。また、各章で「家族はどこへ行こうとしているのか」といった根本的な問いには「今こそ考えることが必要」「課題は残されている」という形でぼかしていて、答えてくれるわけではない。淡々と整理してある点は、著者が後書きで書いているように「類書がないと周囲(上野先生)に言われたから」「宿題を終わらせた」という印象。
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By kmatsu
ぼくらのような専門外からは感動的でしたね。家族概念でさえ、歴史的な背景と社会的な要因で構成されるとは。子どもがかわいいというのは近代以降とか、恋愛と結婚が一体化したのは近代以降とか、子どもを教育しなければというのも(帝国主義的)国家の基本政策だったとか、気分がすっきりですね。なによりも、幸せな家族というのは、既に作り上げられた概念で啓蒙的に、ある意図に基づき、志向されているという考えが基本にあります。そう、そんなに今の家族って幸せじゃないにもかかわらず、アプリオリに幸せな風景をおしつけられ、そうでないのは悪だごときな倫理をおしつけられている。テレビドラマをはじめ、あまりにも多くの情報がそれに基づいて発信されている。家族は一体だなんて。もっと個人個人が自由であっていいのに、あるべき家族像にあまりにも縛られ過ぎている。そんな家族が解体されていく様子が、明快に示されている。その先が示されていないという批判があるけれど、それこそ、自分たちが自分らしく家族像を再構築すればいいと言いたいんだろうね。
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Amazonが確認した購入
タイトルにある「近代家族」というキーワードが日本で展開され始めたのが90年代はじめで、
それを明確に打ち出したのが94年に出版された上野千鶴子の『近代家族の成立と終焉』であったと、千田は指摘する。

そもそも家族という、身近で主観性が介入してしまいそうな対象を科学するというスタンスが興味深い。

千田によれば、69年に松原治郎の『核家族時代』がNHKブックとして出版され、「多くの人に読まれ、影響力を与えた」らしい。

時代は翌年に大阪万博を控えた、まさに高度経済成長の真っただ中で、松原は核家族を称揚した。

以下はその抜粋である。

「核家族という存在に自信をもとうではないか、その生活を高らかに謳い上げようではないか、
それをさまたげるものがあれば、毅然として立ち向かい、ときには相互連帯の力を発揮しようではないか」。

多様なライフスタイルが確立しつつある現在に、こうした「みんなで〜しましょう」的な発言はあまり効果的でないであろうが、
こうした一文を見ただけで、「一億総中流」へ向かっていった時代とは、やはり今から考えると、ものすごい時代だ。

のちに経済成長も低調になり、最後のおまけでバブル景気を爆発させたが、それが崩壊した後は、
冒頭の上野が出てきて、「近代家族」を相対化する。

日本の歴史とは、まあ悲しいものだ。本質に迫ろうとした姿勢やその実践は、後年に時代的なものだと相対化されてしまう。

80年代における世界経済の体質変化、それに付随した小泉以後のネオ・リべ化やその反動としての民主の迷走でまさに先行き不明である日本において、
誰かが「日本の進む道はこれだ!」といったところで、結局は一世代下に「こうゆう事情だったんだね」と相対化されてしまう。

本書のサブタイトルに「どこから来てどこへ行くのか」とあるが、結局はある意味グルグルしてるだけかとも思った。

そのグルグルのサイクルが短くなっていくことは確かだと思うが。
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