銀行出身の僧侶にして、ヘッドハンターでもある安永氏が、
日本型プロフェッショナルの条件、プロとしての思考法や、心の持ち方等
を語りかける本。
銀行時代にお客様に損をさせた経験や、日の当たらない部門での仕事の仕方、
目標管理制度の運営など、具体的な実務を踏まえた解説には、翻訳本や、
実務経験のないコンサル・大学教授の書いた本などには無い説得力がある。
また、自らの失敗を見事に成長の糧として活かしてこられたその姿は、
尊敬に値する。一流への道には、自分の内面を深めるプロセスが不可欠であり、
自分を透明にする、無にする、といった仏教的な修行が必要だと教えてくれる。
参考文献のリストがないのが残念だが、「貞観政要」「フランクル心理学」
等からの引用など、いかに幅広くかつ奥深い勉強をされているのか、
ということも伺い知れる。
転職しようとしまいと、常に自分なりに専門性を磨き、高い倫理観と規範を持ち、
公益に寄与するという観点から自分のなすべきことを決断し実践していく、
こういう生き方が求められている。