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日本型コーポレートガバナンス―従業員主権企業の論理と改革
 
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日本型コーポレートガバナンス―従業員主権企業の論理と改革 [単行本]

伊丹 敬之
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

従業員を主体とするガバナンスでなければ、日本企業は再び道を誤る!歴史的パースペクティブ、国際比較を踏まえて日本型企業システムの合理性を明らかにし、グローバル資本主義に適応した日本独自のガバナンス像を提示する。

内容(「MARC」データベースより)

従業員を主体とするガバナンスでなければ、日本企業は再び道を誤る。歴史的パースペクティブ、国際比較を踏まえて日本型企業システムの合理性を明らかにし、グローバル資本主義に適応した日本独自のガバナンス像を提示する。

登録情報

  • 単行本: 354ページ
  • 出版社: 日本経済新聞社 (2000/12)
  • ISBN-10: 4532131901
  • ISBN-13: 978-4532131906
  • 発売日: 2000/12
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.2 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By cecedece VINE™ メンバー
形式:単行本
コーポレートガバナンスという表題の本はほとんどアメリカの受け売りで、日本に合う制度なのか吟味もされていないものが多く辟易しておりましたが、この本は真面目に日本にあう企業統治とは何かを考えられており非常に参考になっております。その国には当然ながら自国の歴史、文化があり、その上にガバナンスは成り立つものですから、そう簡単に受け売りの制度を入れても機能するわけがなく、これから真面目にその会社にあった統治の仕組みをそれぞれ考えていく時にこの本は役に立つと思います。自分の会社のガバナンスを真面目に考えている経営者に一読をお薦めします。
このレビューは参考になりましたか?
23 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
濃密な内容 2003/5/20
形式:単行本
中身はかなり過激です。

著者がこの本で訴えているポイントは以下の3つと思います。


米国型コーポレートガバナンスは、株主が固定的で社員の流動性の低い日本企業の仕組みとは不整合で、そのまま流用することは危険


日本型コーポレートガバナンスの仕組みは、日本的な強さの源泉であった

グローバルスタンダードと日本型コーポレートガバナンスが不整合なのは確かであり、日本型コーポレートガバナンスの良さを残したまま両者をシンクロさせるために、いくつかの制度面での変更が必要である

特に1、2を論証していく前半のプロセスは、日頃から何となく違和感を感じていた事象に対し、思わずうなずかずにはいられない説得力で分析を行っており、生半可な知識で「株主主導型ガバナンァ?は常識だよ!」とノタマウ輩を木っ端微塵に粉砕する威力を持っていると思います。

残念なのは3の部分で、提言が小生から見てもあまりに非現実的であり実現が極めて困難なことでしょうか。

願わくば、最善の処置か無か、という提言よりも、より現実的に現状の会社法や日本における企業の仕組みを前提としながら、半歩でも前に進むための方策を提言してほしかった。

思うに、著者には「経営に関することに関しては、とにかくアメリカが良くって日本はダメ」いう現在の風潮が、本来的に日本企業が有していた強みすらダメにしてしまうのではないか、という危惧があるのでしょう。

いずれにせよ、企業統治、というテーマについて、これほど根源的に「なぜ株主なのか?」「なぜ出資者が一番偉いのか?」「株主??選出されるとしながら現実は従業員の上がりが役員ではないのか?」「そもそも日本とアメリカでは何が違うのか?」ということに関して真摯に取り組んだ本はないのではいかと思う。

テーマも重く、軽く読み飛ばせる本ではありませんが、企業統治ということに関して関心があるのであれば、ぜひご一読をお勧めします。

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形式:単行本|Amazonが確認した購入
【まとめ】
 従業員主権という慣行に基づく日本の会社のあり方は「経済合理性」、「制度的有効性」及び「社会的親和性」の観点から正当化出来る。この従業員主権的な考えは、戦中の遺産と戦後財閥改革という「二つの軍政」から制度基盤から発生し、当時の経済状況や時代思潮、更には「所有よりは帰属、財産よりは貢献と関与」という権力の正当化のための社会通念を受けて定着したもので、日本社会の本質に根ざす仕組みである。しかしながら、表面上は会社法の株主主権の建前を受けいれた制度づくりが加速する。日本の従業員主権の特徴は、資本市場の(会社法的な)無色透明なカネの論理の上に、人格的な人の関係を捉えた仕組みでを作り上げたことにある。問題は、この現実と法の建前の使い分けに無理が生じており、乖離の問題や拡大から問題が生じている。株主を論じた会社法だけを云々するではなく、システム全体から仕組みを論じなければ意味は無い。
 バブル期には経営の暴走を招き、80年代以降パフォーマンスの低下という問題があり、更に金融資産のより高い利回りの要求から国際的な摩擦も発生(、今後強まる)する、改革が必要であることは間違いない。日本型コーポレートガバナンスの最大の問題点は、(コア)従業員が経営に関してチェックを可能にするための制度が存在しないことである。よって目指すべき方向は、実体としてのコア従業員主権に適合的なように、'@従業員の経営に対する監視を制度付け、'A利益配分を要求する株主に従業員主権を侵害しない程度の正当な権利(例えば、議決権なしの優先株などのバリエーション)を提示し、'B企業支配的行動を抑え込むことである。…これを受け本書では、『伊丹試案』が展開されていく。

【感想】
 何であれ制度づくりは日本文化やその行動様式にならい、改革は歴史にその起源を教わらねば必ず失敗するという信じる自分だから、本書の主張には多いに賛同出来た。本書は、実体としての行動様式や慣行に(企業経営で長期的に)合理性がることを示し、その方向に(法)制度をもって行こうとする点で正しいアプローチだと感じる。会社の仕組みを社会システムや企業文化などを検討し、日本会社の特徴、問題点が包括的に論じられた良書だと感じる。
 昨今の「改革」議論がやたらに空疎なのは、制度を変えれば日本人が着いてくると感じているように見受けられるからで、それは自由主義や普遍主義的にすぎると感じる。自由で合理な資本と、土地や習わしに縛られた人間や労働との剥き出しの関係は、前者の優位が際立ちすぎバランスが崩れている。両者を乖離させるのに必死なのが昨今の「改革」論議だと感じてならない。
 合理と不合理…短期的には合理的で効率性があるように見えても、長期的に合理と不合理な部分を調和させる努力が維持されるようにせねば、それは失敗する。明治日本もその狭間で悩み、最後に失敗した。もう失敗は許されない。
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