新・日本国憲法無効論を唱える南出喜久治氏と、長年保守派として論壇をリード
してきた渡部昇一氏との対談本。
従来主張されてきた無効論の核は「ハーグ陸戦法規違反だから日本国憲法は無効。
せいぜい占領管理法にすぎない」というものだった。南出氏はこれを否定する。帝国
憲法75条の類推解釈(これは伊藤博文『憲法義解』から当然に導ける)から、摂政が
置かれている以上の異常事態・占領下での帝国憲法の改正(日本国憲法誕生)は無効
である、とする。
さらに、「日本国憲法」は講和条約としての性格をもつものとして解釈すべき、だ
と言う。日本国憲法を占領管理法と解釈すると、憲法として無効なものがなぜその下
の法規範である法律として有効なのか説明がつかないからだ。
このように書くとなんだか難しそうに感じるかもしれないが、本書は啓蒙書であり
平易な対談本である。非常にわかりやすい。その分、やや説明不足の箇所があるので
ネットやYouTudeで検索していただきたい。
長年保守派は憲法「改正」を論じてきた。しかしこの本を読むと、憲法改正の主張
自体がマッカーサーの手のひらの上で踊らされてきたにすぎないということに気づく。
国会は、すぐに(遡及効のない)日本国憲法無効宣言"決議"をせよ。なんの法的実
害もなく、すぐに実行できる。安倍内閣は倒れたが、戦後レジームからの脱却は日本
国憲法廃止から始まる。